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<<   作成日時 : 2016/04/10 17:49   >>

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2012年/日本 (監)山田洋次
(演)橋爪功 吉行和子 西村雅彦 夏川結衣 中嶋朋子 林家正蔵 妻夫木聡 蒼井優 小林稔侍 風吹ジュン 
☆☆☆★★

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「家族はつらいよ」の上映に先立ったテレビ放映の録画を観賞。小津安二郎の「東京物語」をベースにした作品というのは知っていましたが、ここまで忠実だとは思わなかったので正直驚きました。

2012年5月、瀬戸内海の小島に暮らす平山周吉と妻のとみこは、子どもたちに会うために東京へやって来る。しかし日々の暮らしの追われる息子や娘たちは、両親の滞在を厄介に感じ、世話をたらいまわしにしてしまう。そんな中、父親からはダメ息子として扱われていた末っ子の昌次から恋人を紹介されるのだが・・。

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戦後まだ10年もたっていなかった「東京物語」(1953年)から時代を現代に変えている事、戦死した息子とその未亡人を、末息子とその恋人に変更している事等、若干の変更はあるのですが、基本的にストーリーもテーマも「東京物語」と同じでした。

時代とともにどんどん変化していく家族の関係というものをテーマにしているわけですが、「東京物語」にしろこの「東京家族」にしろ時代は変わっても、人間関係として最も濃密な家族というものの関係の危うさなんかは、変わらないものなのだろうな・・と思ったりしました。

それにしてもこの2作品の子供達はちょっと冷たすぎるんですよね。もう一度「東京物語」を再見して色々と確認してみたくなりました。

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2003年に小津安二郎の生誕100年という事で、現存している作品(戦争でかなりの数が消失しています)を全てNHKで放映した事があり、私はそれで小津作品をコンプリートしたのですが、彼の作品の数々を見ながら、これは若い時に見なくて本当に良かったな・・と思いました。

特に「東京物語」に至っては、若い人の多くにはテーマとして興味が持てないであろう事に加え、小津監督が描く静の美学を物足りなく感じるであろう事が確実だからです。

今回「東京家族」をみながらもうひとつ驚いたのは、この小津流のスタイルをこの作品でも色々な場面で再現しようとしていた事でした。

カメラアングルだとか、セリフの発し方、時々「え?」って思いました。かなりうまく処理していかないと、とても危険な事だな・・と思ったりしましたが、山田監督はさすがにうまく映画にテイストを盛り込んでいたと思いました。

多少の物足りなさはやはりあったものの、この作品も私はとても良い映画だと思いました。

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番組の後で、山田監督のインタビューが流れたのですが、「東京物語」の中の家族の姿は、視点を変えれば容易に
コメディーになるな・・と感じ、続く「家族はつらいよ」をまったく同じキャストで撮影したそうです。

シリアスなドラマっていうのは、確かにコメディーと背中あわせでもあるんですよね。この同じキャストで、吉行和子が「お父さんといるのが私のストレスなの」と離婚届けの書類を出すシーンとか、2つあわせて見ると爆笑です。

こういうのって、映画の面白さ、醍醐味でもありますよね。久しぶりで、小津映画もすべて見直してみたくなっております。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは。
私、恥ずかしながら小津作品を見たことがないのです。なんとなく見る機会を逸していたというのもありますが、退屈しちゃうかも...と感じていたことも事実です。
日本を代表し、世界にも影響を与えている監督さんですから、日本人としては是非見ておかなくては、ですね。今の年になったらいろいろと感じることがありそうです。

東京物語...お話をうかがって、私はなぜか「リヤ王」を思い出してしまいました。^^;
東京家族と東京物語、比べて見たらおもしろそうですね。
セレンディピティ
2016/04/13 16:54
セレンディピティ さん

こんにちは!
「東京物語」は普通の家族のお話なので、リア王見たいに過酷ではないんですけど(^_^;)、家族の断絶っていうテーマは似てますよね。
ちなみに、黒澤明の「乱」はリア王を戦国時代におきかえた作品なんですよ。

小津映画は、似たストーリーを同じキャストで繰り返しつくっているので、どれがどれだかわかんなくなっちゃうのですが(笑)、世界にはまると中毒の様にやめられなくなります。

どれか見てみるなら「晩春」がお勧めです。これを越える家族劇が存在するとは思えない感じ。
白黒が苦手でしたら、カラーで「秋日和」「彼岸花」が良いですよ。ただ、どっちがどんなお話だったか、忘れちゃいました。(爆)
小津作品は絶対にお勧め!見ておいて損はないですよ〜〜。
ごみつ
2016/04/13 17:24

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