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zoom RSS レヴェナント 甦えりし者 (書籍)

<<   作成日時 : 2016/05/22 22:22   >>

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The Revenant
マイケル・パンク著 早川文庫
☆☆☆★★★

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映画がとても良かったので本も読んでみました。原作となったこの小説は、映画とはストーリーもテーマも大幅に異なります。

以下、ネタバレで書きますので、これから読もうと思っている方はご注意下さい。

1820年代アメリカ。罠猟遠征隊に参加したヒュー・グラスは、森で熊に襲われ瀕死の重傷を負う。彼の世話をするために残ったはずの2人の仲間は、一切の持ち物を奪ったうえグラスを荒野に置き去りにする。何とか命を取り留めたグラスは復讐を誓い、怒りをエネルギーに変えて過酷な自然や先住民の襲撃と戦いながら裏切り者たちを追い始める…。実話を基にしたサバイバル・ドラマ。L・ディカプリオ主演の同名映画原案。(文庫解説より)

読み始めてすぐに、グラスには息子などいない事がわかったので、これは映画とは決定的に内容が違うな・・と少し落胆したのですが、読み進めるにつけ、映画とはまた違う角度で大きな感動を覚えました。

そもそも、ヒュー・グラスの物語は、アメリカではかなり有名なエピソードで、なかば伝説化しながら伝えられているそうです。

史実としてわかっているのは、ロッキーマウンテン毛皮会社のヒュー・グラスという男が、斥候中にグリズリーに襲われ瀕死の重傷を負ったこと。その後、彼の世話をまかされた2人に見捨てられたこと。そして彼が生き延びて、復讐のために壮大な旅に出たことのみ。

この小説は史実に脚色を加えて、壮大な物語に仕上げてあるのですが、この小説の素晴らしさは、当時のアメリカの毛皮取引にまつわる歴史的な出来事があれこれとわかる事で、このあたりはちょっと研究してみたくなるくらい興味をひかれました。アメリカ大陸暗黒の歴史でもあります。

それともうひとつは、グラスのサバイバル術の凄さ。グラスがクマに襲われ取り残されたのが、9月のはじめ。そこからケガをした身体で数カ月かけて川沿いに移動をしていきます。そのあいだの狩りの様子や、先住民をさけるための知識、秋が深まっていく中での野営の仕方等、本当に興味深く面白かったです。

実はグラスはけっこう良い家のうまれで地理学を専攻、人類未踏の地に足を踏み入れてみたいという希望を持ったねっからのアウトドア冒険野郎で、毛皮の仕事をはじめる前は船乗りだったんですね。で、海賊に捕まってしばらく海賊稼業をむりやりやらされてやっと帰国。海はこりごりだと毛皮商人になっています。

結局、何だかんだで彼を見捨てた張本人のフィッツジェラルドは、裁判にかけられ有罪となります。

フィッツジェラルドに復讐する事だけを心の支えに、生き延びてきた彼は何が何でも彼を殺そうと考えますが、大海原、平原で生きてきた彼が初めて目にしたロッキー山脈の雄大さ、大空でまたたく北斗十字星をながめながら、自分の存在、自分が固執している事のあまりの小ささに目が覚めるのです。

小説の作者後書きには、グラス、フィッツジェラルド、ブリッジャー、ヘンリー隊長等、登場人物達のその後が書かれています。これは是非、書籍を読んだ後にチェックされてみて下さい。

映画を見てない方、見る予定のない方にもお勧めです。

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