テレビ放映にて「ソロモンの偽証」前後篇を観賞しました。 原作は宮部みゆきのベストセラー小説。中学校で起きた男子生徒の転落死をきっかけに、次々と起こる不穏な事件を前に無力な大人たちを見限り、生徒たちだけで真相究明の校内裁判を開かれる事になります。 前篇 「事件」 2015年/日本 (監)成島出 (演)藤野涼子 板垣瑞生 石井杏奈 清水尋也 富田望生 望月歩 佐々木蔵之介 夏川結衣 永作博美 黒木華 田端智子 塚地武雅 宮川一朗太 嶋田久作 余貴美子 松重豊 小日向文世 尾野真千子 ☆☆☆★★ クリスマスの朝、雪が降り積もった城東第三中学校の校庭で2年A組の生徒・柏木卓也の死体が発見される。警察は飛び降り自殺と判断するが、後日、柏木の死は自殺ではなく、不良グループの大出俊次に殺されたのだという匿名の告発状が届く。やがてそれはマスコミにも伝わってしまう。事件を穏便に終わらせたい学校側は行動を起こさず、事態は悪化の一途を辿っていく。 そんな中、事件の第一発見者である2年A組の藤野涼子は、大人たちには任せておけないと、自ら真実を暴くべく全校生徒に対し大出を被告人とする学校内裁判の開廷を提案するのだが・・。 後編 「裁判」 2015年/日本 (監)成島出 (演)藤野涼子 板垣瑞生 石井杏奈 清水尋也 富田望生 望月歩 佐々木蔵之介 夏川結衣 永作博美 黒木華 田端智子 塚地武雅 宮川一朗太 嶋田久作 余貴美子 松重豊 小日向文世 尾野真千子 津川雅彦 ☆☆☆★★ 検事役には藤野涼子、弁護人を他校の生徒で被害者の友人であった神原和彦が務め、大出俊次を被告人とする学校内裁判が開廷する。白熱した審理が進む中、争点は次第に事件当夜の被告人のアリバイに絞られていくが…。 なかなか面白かったです。2週連続放映だったのですが、後編の放映が待ち遠しいくらいでした。 前篇はまったく真相がわからない事もあって、次々と起こる不可解な出来事がどうつながっていくのかワクワクしながら観賞しました。大人たちがステロタイプ的に描かれすぎているきらいはありましたが、自分がとっくに大人になているので実は自分自身が保身重視のステロタイプに陥っている事に気がつかないだけかもしれない。 子供だけで、裁判なんてバカバカしいと思うけれど、中学生だからこそ感じている大人達や社会に対する不信感、この事件を解決しないと自分達はこの出来事を乗り越えていけない・・と感じた彼らの気持ちは純粋で前向きで、そこをうまく描いているからこそ、この作品は成立しているのだな・・と思いました。 例えば、死んでしまった柏木卓也(すごくむかつきます)、被告人にされてしまった不良グループの大出俊次(どうしようもない奴です)を、大人の価値観で切り捨ててしまうのはごくごく簡単な事だけれど、レッテルを貼られたまま、調べもせずに、この事件が彼らの名前とともに大人の価値観の闇の中に葬り去られてしまう事を防がなければいけない!と感じた中学生たちの行動がこの作品のキモだと思いました。 実のところラストで真相が明かされるところは、前篇のもりあがりからして少し弱い感じを受けましたが、この事件を通して、校内で、生徒達の間にあった、様々な問題が浮かび上がってくるのが良かったです。 主役の藤野涼子を演じた、そのまま藤野涼子ちゃんは、オーディションで選ばれたまったくの新人らしいのですが素晴らしい演技を見せてくれました。 |
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