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<<   作成日時 : 2016/08/06 15:08   >>

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春光乍洩
1997年/香港・日本 (監)ウォン・カーウァイ
(演)トニー・レオン レスリー・チャン チャン・チェン
☆☆☆☆

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ウォン・カーウァイ監督による、男同士のせつない愛を描いた恋愛ドラマ。強く魅かれあいながらも、お互いを傷つけてしまう刹那的な愛の姿が、南米アルゼンチンを舞台に描かれていく。

男性同士の濃厚なからみなシーンなどもある同性愛映画で、苦手な方は(特に普通の男性は)手を出しにくい作品だと思うのですが、この作品、恋愛映画として最上質の映画でした。

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見ているうちに、描かれているのが男女の恋愛であろうが、男同士でも、女性同士でも、そんな事はどうでも良い事がわかってきます。作品全体を通じて描かれているのは、愛を求める孤独な魂の遍歴で、自分自身を見つめ人生を模索していく物語でもあり、人間と人間の関係の切なさを描いた作品だからなんですよね。

作品の中で、イグアスの滝が象徴的な存在として提示されていて、ある者はイグアスの滝に辿りつき、ある者は辿りつく事が出来ずにいる。作品の中でトニー・レオンは辿りつき、レスリー・チャンは辿りつけない。これが、俳優の実人生とリンクしてしまっている様で哀しい気持ちになりました。

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あと、見事なのはウォン・カーウァイ、そして撮影のクリストファー・ドイルによる映像の素晴らしさです。もう、これは本当に見事。監督のフィルモグラフィーを見てみると、90年代のウォン・カーウァイは本当に凄いですね。そして2000年の「花様年華」で最高潮に達する感じです。

この物語、そして主役2人の演技、挿入される音楽、時に粗っぽく、時に流れる様な映像表現、これがどれほどのコラボレーションをとっているか、是非、作品を見て確認していただきたいです。

トニー・レオンはこれが同性愛の映画だと知らされずブエノスアイレスへ連れてこられてしまい、撮影にはいってから大きな衝撃を受けてしまったそうですが、そんな事はつゆとも思わせない見事な演技です。

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レスリー・チャン演じるウィンは猫です。きまぐれな猫。飼い主に甘え、のどをならし、外へ飛び出し、傷ついてケガをしてまた戻ってくる。彼のさびしげな表情と存在の危うい感じが、これはもう彼にしか演じきれないだろうと思う様なキャラクターでした。

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言葉では表現しきれない作品ですので、是非ご覧になって見て下さい。お勧めです!

Happy Together - Wong Kar wai (1997) 〜 Cucurrucucu Paloma

https://www.youtube.com/watch?v=6KXqfXkKRA4


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ブエノスアイレス 【映画】
春光乍洩 1997年 香港 ウォン・カーウァイ(監督) レスリー・チャン、トニー・レオン、チャン・チェンほか ...続きを見る
Balkan's Memorandum
2016/08/10 08:26

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
ごみつさん今日は。毎日暑いですね🌻
かなり前に、映画館で見ました。
レスリー・チャンにはハマリ役だったと思います。自殺されたのは本当に残念。
イグアスの滝に行ってみたくなったのはこの映画がきっかけです。っていつ行けるかわからないですけど(^^;;
ウォン・カーウァイは秘めた熱い思いを描くのがとても上手い監督だと思います。そして、照明の使い方が私は大好きです。
dumbo
2016/08/09 15:47
dumbo さん

こんばんは!
先日は有難うございました〜。懲りずに良かったらまた遊びに来てね。

これ劇場でご覧になったんですね。映像の美しさが堪能できた事とろ思います!うらやましいな〜。
dumboさんがおっしゃてる様に、カーウァイは秘めた思いを描くのが本当にうまいですよね。
照明の使い方も含めて映像の美術表現が、まったくもって見事ですよね。

イグアスの滝、行くの大変そう。(^_^;)私、ナイアガラすら行った事ないです。華厳の滝くらいです。(^_^;)
いつか行けると良いですね!
ごみつ
2016/08/09 23:41
ごみつさん、こんにちは!

いやあ、王家衛&C・ドイル、いいですよね〜。

これ、むかし劇場観たときは80点くらいの感じだったのですが、わりと最近テレビで観て、なぜか98点くらいに評価がアップした作品です。
劇場で観たときはレスリーのファンだったけど、テレビで観たときはトニーのファン――というきわめて個人的なうしろめたさも含めての再評価です。
次回はチャン・チェンのファンとして観るのでしょうか? 

なんにしろ、いろんなことが詰まっていて鑑賞のたびに新しい発見がありそうです。
Tae
2016/08/10 08:22
Tae さん

こんばんは!
コメント&TB有難うございます。

やっぱりカーウァイは凄いな!とあらためて感動させられちゃいました。
Taeさんが記事で書かれてた「究極の恋愛映画かも・・」と感じた理由がとてもよくわかります。

この映画、撮影の途中で、レスリー・チャンがコンサートがあるからっていう理由で途中で帰っちゃったらしいんですよね。で、そのままではお話を〆られないので、急遽、チャン・チェンに来てもらってつじつまをあわせたらしいですよ・・。
だからとってつけた感が出ちゃったんでしょうね。

私自身は、チャン・チェンのエピソードも嫌いじゃないな〜。
ごみつ
2016/08/11 01:44
ごみつさん☆遅れてのコメントですみません(汗)
大好きな映画なので気持ちがいっぱいになって・・・
ウォン・カーウァイ作の90年代の映画のすごみ、そして2000年の「花様年華」で最高潮に達するという文章に大きくうなづいてました。さらには「2046」で90年代の映画の集大成を作り上げたと思っていて、この映画にも好きなんです。
映画を見たとき、私は完全にレスリーびいきの目線だったので、途中から(事情があったにしろ)出番がなくなり、チャン・チェンにとってかわったのがすごくもったいなくて、ずっと二人の情念の世界に浸っていたかったのにと思ったものです。映画的にはチャン・チェンの登場で物語が救われているのだと今は自分に言い聞かせることができてきますが、心の奥底でこの悩ましいレスリーをもっともっと見たかったのに・・・とうずいています。
刹那的で破滅的なハ・ポーウィンと純情なのに怒りっぽいラウ・イウファイ。ポーウィンはイウファイを試し、愛を感じると安心して無碍な態度をして外に飛び出す。帰るところがあるから。でもそれを失ったポーウィンはひたすらみじめでかわいそうだったです。
イウファイを演じたトニーはインタビューを見ると静かな雰囲気の俳優で驚きました。イウファイは映画の中の人物なんだと納得。同様に、悩ましくてかわいいポーウィンもこの映画の中だけの人物でした。
そんな、二人の名優の火花散る愛の物語。
ごみつさんも気に入っていると知って心強く感じました!
blueash
2016/08/13 00:07
Blueash さん

こんばんは。
コメント有難うございます。

「ブノスアイレス」は本当に素晴らしい映画でした!
この作品は、映像美術を愛する人、愛について人間について、まっすぐな視線で見れる人なら誰でも傑作の太鼓判を押す作品だと思います。

トニーとレスリー、この2人のキャスティングは奇跡の様ですよね。
なので、途中で相手がチャン・チェンに変わったのが残念だっていう気持ち良くわかります。
チャン・チェンも良かったんですけどね。やっぱり唐突な感じは否めない気が私もしました。

私、「2046」は見てないんですよね!この作品も近いうちに是非見てみたいと思います。

素晴らしい映画をお貸しいただいてホントに有難う〜〜。
ごみつ
2016/08/13 01:11

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