ごみつ通信

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zoom RSS her 世界でひとつの彼女

<<   作成日時 : 2016/09/21 14:50   >>

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Her
2013年/アメリカ (監)スパイク・ジョーンズ
(演)ホアキン・フェニックス エイミー・アダムス ルーニー・マーラー オリヴィア・ワイルド クリス・プラット (声)スカーレット・ヨハンソン
☆☆☆★★★

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人工知能がさらなる進歩をとげた近未来のロサンゼルス。

他人にかわって相手への想いを綴る「代筆ライター」を仕事にしているセオドアは離婚調停中の妻への想いを断ち切れずにいた。

そんなある日、最新のAI(人工知能)のOS1の広告をみたセオドアは早速PCのインストール。あらわれたのはサマンサと名乗る女性の声だった。彼女はそれまでの無機質なAIとはまったく異なり、ユーモアのセンスがあり、セクシーで、本当に女性の様に魅力的な存在だった。

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セオドアはサマンサを携帯端末にもインストールし、常に行動をともにしていく。感情を持つサマンサとセオドアはやがて恋に落ちて行くのだった・・・。

この作品は、感情を持っているものの肉体を持たないAIと、心に傷を負った男性との会話による恋愛を描いた作品。声だけで性交渉ももったりします。

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映画の見方によっては、ちょっとした未来SF的な恋愛映画に思えますが、私はこれは人間同士の関係についての寓話劇だと思いました。

ちょっと考えてみれば、例えばとある異性と電話だけで関係を築き、価値観をともにし、感覚を共有しあい、相手の姿がわからなくても恋をしてしまった人間関係とまったく同じなんですよね。AIがここまで進化したならあり得ない事ではない。相手が肉体を持たないAIで、人間関係に純粋な感覚しかない存在であるという設定が、人間同士の関係を純化させているんですよね。

それでも、そんな無機物との関係すらやがてはとある理由により終わりを迎えます。そして、肉体を持つセオドアは、同じ心の傷を持つ女友達のエイミーと肩を寄せ合う。

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こんな一連の物語が、セオドアとサマンサの関係を軸にして、ちょっと浮遊感を感じさせる様な、夢の中の世界でもある様な、静かなトーンの映像の中で続いていきます。

人は愛し合いながらも傷つけあい、喜びの時間の後で悲しみの時間と過ごし、限りある肉体の時間の中で、自分自身の存在や意識、他人の存在や意識を感じ、共有しながら一生を終えていく・・。そんなちょっとした哲学的なテーマをひしひしと感じた作品でした。

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設定が奇妙だし、恋愛関係が赤裸々な描写もあったりするので、うけつけない人もいそうですが、私は素敵な作品だと思いました。

ただ、サマンサの声がスカーレット・ヨハンソンなのはちょっと・・だったな〜。彼女は人気女優でルックスもすぐに目に浮かぶし、あまりにもサマンサがスカーレット・ヨハンソンにしか感じられなかったのが、この映画のテーマを素直に訴える上でマイナスだった気が個人的にしました。

さて、と言った感想を書きとめてきましたが、実のところAI大好きな私にとっては、テーマ違いとはわかっていながら、AIっていう存在についての事の方が大きく頭をしめていたのは確かです。

以前、夢中になって読んだアシモフのロボット刑事シリーズ「鋼鉄都市」「はだかの太陽」「夜明けのロボット」を読んだ時に心に焼きついた事は、やがて進化した人工知能は、人間と恋愛関係を築く事になるだろう・・っていう事でした。

「はだかの太陽」で女性に関係を持たされたAIロボット(人間と区別がつかない位の存在です)は壊れてしまいますが、スピルバーグの「AI」に出てきたセックスロボットみたいな存在は今後必ず登場するだろうと思う。その時、人間同士の関係というのはどんな風になっていくんだろう・・と一抹の不安も感じますね。

そんな事も考えさせられた作品でした。

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「her/世界でひとつの彼女」
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セレンディピティ ダイアリー
2016/09/21 16:25

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは。
her、ご覧になったのですね。
見た時に自分がどんな風に感じたか、すっかり忘れていたので、今になって自分の記事を読み返してみました。
ブログって便利ですね。^^

そうそう、スカーレット・ヨハンソンではなく、あとから”あの声の主は誰だ?!”と思うような声の方がよかったですね。

AIは、今開発中の車の自動運転のように、複雑な状況を判断ができる道具として利用するにはいいけれど...人間と区別できないような感情表現を植え付けられたAIって将来需要があるのかな〜? なんだか気味が悪いです。
セレンディピティ
2016/09/21 17:00
こんばんは!

早速のコメント、TB有難うございます。
そうそう、これ3年前の映画だから、詳細は忘れちゃいますよね。私も、確か、セレンさんこの映画記事にしてたような・・と探したらあったので嬉しかったです。
ブログって記録としても便利ですよね。

AIが感情を持って人間と会話をする様になるのは、まだまだかなり先の話でしょうし、さらにSF作品みたいに肉体を持つ様になる事があったとしてもはるか先なんじゃないかしら。

その頃は、きっと今とは全く異なる価値観、社会情勢、環境変化なんかもあったりして、長い年月の中で自然に人間社会に溶け込んでいくんじゃないかな・・なんて想像しちゃいます。

今考えると、すごく危険な感じがするし、疑似恋愛にうつつを抜かすなんて愚かに見えますよね、気持ち悪いし。(笑)

あれこれと考えさせてくれる作品でしたよね。
ごみつ
2016/09/21 21:53
  久しぶりの書き込みです。これもおもしろそうですね・・・・・・ああっ!!この俳優さん
「グラディエーター」
で、わるーーーーーい皇帝を演じていたあのひとでしょうか?
  去年読んだSF小説に、不気味なくだりがありました。クライマックスで大混乱が起き、その混乱の中、主人公は上司が飾りであったことに気づくのです。本当の上司は機械で、生身の人間を操り人形にして指揮を執っていた。
  動揺する主人公に対し、機械上司がこう語りかけるのです。
「機会に命令されるより、このほうがきみたちは幸せだ」
なるほど。進化したAIなら、人間の矜持を尊重する程度の芸は見せるでしょう。
だぶるえんだー
2016/09/24 08:11
だぶるえんだー 様

こんばんは!
コメント有難うございます。

そうです!主演の彼は「グラディエイター」のいかれた皇帝のコモドゥスですよ〜。
すっかりおじさんになりましたが、良い役者さんになりましたよ。

この映画、テーマ自体はSFっぽくて面白いのですが、基本的に恋愛映画なので男性向きじゃないかもしれません。

AIが人間の矜持を尊重するまでの存在になったら、もう人間はお終いかも・・。(^_^;)
魂っていうものが脳の働きで生み出されているものだとしたら、高度に発達したAIは感情を持つ様になるかもしれませんよね。

可能だとしてもかなり先の話でしょうけど、いずれにしても人間の似姿には開発しない方が良い気がするな・・。
かえって人間の方が、おかしくなってしまいそうで。

とかあれこれ考えるのも楽しいんですよね。
ごみつ
2016/09/25 00:21

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