ごみつ通信

アクセスカウンタ

zoom RSS 駒田訳 水滸伝 全8巻

<<   作成日時 : 2016/12/19 21:09   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 8

施耐庵著 駒田信二訳 ちくま文庫
☆☆☆★★★

画像


知人の方からお借りしていた駒田信二訳「水滸伝」全8巻ようやく読了いたしました。けっこうなボリュームの本なので、なかなかとりかかれずにいたのですが、読み始めたら面白くて4ケ月ほどで読み終わりました。

あいまに息抜きで他の本を読んだりしていたので少し時間がかかりましたが、楽しい時間でした。

ちょっと前に「水滸伝」ドラマに夢中になっていましたが、原作を読んでみて、現代のドラマとしてどの様に改変、またはお話の削除をしていたのかがわかってそのあたりも興味深かったです。

と言うのも、このお話、本当になまじのホラー作品なんか足元にも及ばない位の猟奇ホラーなんですよ。(笑)中華ドラマを見たり、中華歴史ものを読む様になってから気がつきましたが、昔の中国では人肉を食べるのは、本当にフツ〜〜に行われてたんですね。

それとドラマを見ていた時には気がつかなかったのですが、宋の時代における、道教の影響力の強さも感じる事が出来ました。道教は現世利益的なものをかなえてくれるという側面もあるせいか、どの時代においても民間での人気が他の宗教よりも強く、「三国志」の諸葛亮を見てもわかる通り、不思議な魔術を使ったりするので、人をひきつけてやまないものがあるのでしょうね。

道教に詳しくないのであんまり語れませんが、「水滸伝」だと公孫勝の活躍をメインにして、魔法使い同士の戦いのシーンがたくさんありました。子供は喜びますよね、こういうシーンは。

そもそも、「水滸伝」の百八星達がこの世に生をうけたいきさつからして、道教的なものだし、私はこの原作を読みながら、「中国を知りたければまずはこれを読むべきだな・・」などとつらつら考えさせられました。

人が生きる上で、大切にするべき事、価値観の、日本とのこの大きな違いは、是非とも知っておかないといけないものですよね。まあ、とにかくひどいエピソードがてんこもりなので。(笑)

画像


前置きが長くなりましたが、作品全体を読んで思ったのは、前半に比べると、後半、梁山泊が朝廷への帰順をした後のお話が重たくて、個人的にはあんまり楽しめなかったっていう事でした。

各巻の最後についている解説や、宮崎市定先生の著作も読んでみたのですが、「水滸伝」は北宋の徽宗の時代に起こった反乱を題材とした講談を集大成してまとめられたもので、編者は施耐庵とも、「三国志演技」の羅貫中とも言われているそうです。

前半、梁山泊に108人が終結するまでの個々人の物語は物凄く面白いのですが、朝廷の招安をうけて朝廷軍になってからの戦の数々のシーンは私はあんまり面白くなかった・・。キャラクターのたった登場人物がこんなにたくさんいるのに、朝廷の戦のシーンでは単なる駒になってしまってて、大体、宋江は泣いてて、呉用が同じ言葉でなぐさめる・・っていう展開。

ドラマでは一番好きだったこの2人は、原作では魅力がないんですよね。ドラマと同じで、108人の中で一番のやり手で才能があるのは燕青。あと、前半の個々のキャラクターのエピソードで一番面白かったのは武松のお話です。

水滸伝には100回本、120回本、70回本とあり、もっとも古いかたちが100回、それに20回追加されたのが120回で私が読んだのは120回本です。
清の時代に私と同じ事を思った人がいて、後半の朝廷軍のシーンをけずってしまった70回本があらわれ、ごく最近までこの70回が一般的だったそうです。

ただ私はちょっとつまらなくても後半は必要だと思う。あそこまで語って、北宋の滅亡への道が描かれるワケですものね。

長〜いお話なので他にもたくさん感想はあるのですが、頭の中であまりまとまっていないのでこのくらいで・・。消化しきれてなくて中途半端な記事で申し訳ありません。

時間を見て、旧作ドラマの「水滸伝」も見て、もう一度お話をおさらいしてみたいと思っています。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
後半、特に宗に帰順してからは、たしかにツマラナイと思います。ただ、シナの大衆は外敵と戦うヒーローの話が大好きです。特に西遼との戦いは、人気を考えたら外せないでしょうね。もう一つのポイントは、水滸伝の編纂の多くが、明朝でされたことでしょう。あの王朝は歴代でも屈指の庶民弾圧型でしたから、匪賊といえども皇帝には従うべきものとの、お上の意向が働いたのだと思います。
そのせいでしょうか、水滸後伝では嫌気がした頭領たちは、国外へ脱出しています。
ちなみに、水滸伝の日本版が南総里見八犬伝ですが、江戸幕府に反逆するようなエンディングが書けるはずもなく、尻つぼみで終わっています。言論の自由なんて、ごく珍しい現象なのだと思いますね。
ヌマンタ
2016/12/20 12:49
ごみつさん、こんにちは。
南宋を滅ぼした元派のkinkachoです。
そうなんですよね。水滸伝は梁山泊集結までが面白くって、後半はガタガタなんですよね。kinkachoも後半途中で撤退しております。
中国の残虐性は、四つ足は机以外、二つ足は親以外は食べるという件が象徴してますが、親も食ってると確信してます。
kinkacho
2016/12/20 13:08
ヌマンタ さん

こんばんは!
そうですよね、やっぱ後半、梁山泊が宋軍になってからのお話はつまんないですよね。

ただヌマンタさんがおっしゃてる様に、この戦のシーンは当時の大衆にとってはきっと胸踊らせるシーンだったろうな・・とも感じました。
西遼と方臘との戦いのシーンはまあ良いのですが、他の盗賊団2つとの戦は同じ展開が続くので飽きちゃいました。
宮崎市定先生の本には、この2つの戦いのシーンは、公孫勝を自然に勇退させるために追加されたシーンだ・・って書いてありました。
魯智深は悟りをひらいて入寂しちゃったし、宗教がらみの人物にはとくべつなはからいがしてあるみたいですね。

このお話が編纂されたのが明代だから、朝廷にたてつく盗賊のお話がヒーローものとしてそのまま容認されるワケないですよね。

清の時代には禁書になってたそうなのですが、皆、こっそり読み続けていたそうです。誰もが政治への不満をこういう物語で発散したかったのでしょうし、どうも梁山泊に影響を受けて盗賊稼業をはじめる人も多かったらしいですよ。
本当に大衆とともにあった物語なんですね〜。

里見八犬伝のエンディング気になります。
いつか時間がとれたら読んでみたいな。
ごみつ
2016/12/20 22:41
Kinkacho さん

こんばんは!
やっぱり後半はもたれますよね。
後半も前半くらい面白ければ、途中で別の本を読んだりせずもっとあっという間に読み終わってたと思います。
ドラマでは、視覚的に壮大なシーンになるので、後半もなかなか面白かったんですけどね。

もうあの人食い系のお話にはまいっちゃいますが(笑)段々と「あ、こいつも肝吸いにされちゃうな・・」とか慣れてきてしまうのが怖いですね。(笑)

春秋ドラマとか「三国志」でも、けっこう人食べてますね。プリオンになるのでやめた方が良いと思います!
ごみつ
2016/12/20 22:48
ごみつさん、ご無沙汰しております。
[水滸伝」読了されたんですね。お疲れさまでした。ドラマと比較しながら大いに楽しまれたことでしょう。
旧作ドラマもも鑑賞予定とか、新作とはまた違った楽しさが味わえるはずです。
次は是非「紅楼夢」に挑戦してみてください。「水滸伝」とは対極の世界のお話ですが、やはり中国らしさが堪能できると思います。ごみつさんは「紅楼夢」のドラマもご覧になっていて、あの世界に一度は足を踏み入れた経験がおありですから、すぐにはまりそうですね。

私はいま「アジアドラマチックTV」の連続ドラマ「趙氏孤児」を見ています。映画「運命の子」もそうでしたが、「史記」に出て来るお話だそうですね。これが、久しぶりに見る正統派の中国歴史ドラマで、とても面白いですよ。45回作ですが、7回目ぐらいから見ていて、あと3、4回でおわってしまいます。

孫淳(大清風雲に出ていました)が悪役の屠岸賈をやっていますが、なかなか魅力的で憎めないキャラクターです。この屠岸賈と、趙武(趙家の孤児)を育てている程嬰との、相手を認め合いつつ腹の探り合いをする対話シーンがいいです。
こういうのが中国歴史ドラマの真髄のひとつですよね。
DVDも出るそうなので、機会があっらら是非ご覧下さい。
lingmu
2017/01/02 10:54
lingmu 様

明けましておめでとうございます!
お久しぶりです。

「水滸伝」ながながとお借りしてしまい申し訳ありませんでした。やっと読破できました。面白くて思いのほかサクっと読了できました。機会をみて返却させていただきますね。
お時間とれたら、また中華街ご一緒させていただけたら嬉しいです。

「水滸伝」も「紅楼夢」も、旧作、おいおい見て行こうと思ってます。今は、Amazonのプライムビデオで「イ・サン」を見ていますが、面白いです。

「趙氏孤児」良いな!DVDがレンタルになったらこっちもおっつけ観賞したいです。ツタヤレンタルは旧作だと50円でレンタルできる期間があるので、旧作になったら随時、「岳飛」とか「隋唐演義」あたりから見ていきたいと思ってます。なのでちょっと先になっちゃうかもですが必ず見ますよ〜。
孫淳って誰だっけ?と思って調べたら、わかりました「大清風雲」で漢人の大臣?みたいのをやってた人ですね。楽しみです。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。
ドラマの情報もお願いいたしま〜す。
ごみつ
2017/01/03 00:22
ごみつ様

あけましておめでとうございます。(ごあいさつが遅れてしまいました)

「水滸伝」はいつでもかまいませんが、中華街には是非いらしてくださいね。私はほとんどいつでもOKです。

きのう「趙氏孤児」が終わってしまいました。終わり方もなかなかよかったです。ごみつさんは[岳飛」と「隋唐演義」が控えているんですね。どちらも、「水滸伝」みたいに個性的なキャラクターが出て来てとても楽しめますよ。

「イ・サン」も、安定した韓国歴史もので、面白いですよね。去年は「秘密の扉」を見ました。「イ・サン」にも出てきますが、イ・サンのお祖父さんの英祖とその息子の思悼世子の葛藤を中心としたドラマで、とても面白かったです。英祖はハン・ソッキュですが、「根の深い木」の世宗とはまた違ったキャラクターの王を演じています。

これから、高麗末期に新しい王朝をつくろうとする人達を描いた「六龍が飛ぶ」を見る予定です。評判がいいので、とても楽しみです。
lingmu
2017/01/04 16:59
lingmu 様

お返事有難うございます。

暖かくなってきたら、是非、中華街ご一緒させて下さいね。今年も「三国志フェス」あるかしら?またメールもさせていただきますね。

「イ・サン」は「トンイ」と構成もそっくりで、物凄く安定したお茶の間向きドラマですよね。ドラマの作り方がうまいですね。楽しんで観賞しています。

「秘密の扉」は予告編見ました!これ絶対に見たい!ハン・ソッキュの英祖は必見ですね。

何だかんだでドラマも見たいのがたくさんあって迷っちゃいますが、プライムビデオが無料なもんで(会員なので)どうしてもそっち中心に観賞になりそうです。
ごみつ
2017/01/04 21:31

コメントする help

ニックネーム
本 文
駒田訳 水滸伝 全8巻 ごみつ通信/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる