ごみつ通信

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<<   作成日時 : 2017/02/26 18:55   >>

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Stalker
1979年/ソ連 (監)アンドレイ・タルコフスキー
(演)アレクサンドル・カイダノフスキー アナトリー・ソロニーツィン アリーサ・フレインドリフ ニコライ・グリンコ
☆☆☆★★★

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ストルガツキー兄弟による名作SF小説の映画化作品。

地球外知的生命体と思われるものが地球を訪れる。しかし、何をするでもなくそれは立ち去ってしまう。

しかし地球外生命体が着陸した後は、人間が立ち入れる場所ではなくなっており、そこは「ゾーン」と呼ばれ政府の厳重な監視下におかれる事になった。

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しかし、人間達は、あとに残された不思議な現象、不思議な物質、そしてどこかに存在していると言われる、どんな望みもかなえてくれる場所を探すために不法侵入を繰り返していた。

そんな人々をゾーンへ案内する水先案内人が「ストーカー」と呼ばれる者達。ストーカーの一人、レドリックはある日、物理学者と作家を連れてゾーンに侵入する事になるが・・。

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タルコフスキーらしい不思議な作品で、全体のテーマと雰囲気は彼の名作「惑星ソラリス」にそっくりです。

「ゾーン」は、地球外生命体が来訪して以降、人間にとって危険な場所になっており、命を落としてしまう者が後を絶たない。それでも謎を求めて次々と人間達が入り込んでくるみたいなのですが、まずその「ゾーン」の実体とここがどんな場所なのかがまったくわかりません。

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特集撮影なんて、もちろんまったく使いませんので、ただただタルコフスキーの映像から漂う、不可思議な雰囲気の中で観客はそれを感じとっていくのです。

登場人物達が何を言いたいのかさっぱりわからないし、彼らが何を求めているのもよくわからない。物語の進行も遅いし、とにかく何だかよくわかんないタイプの映画で、難解映画の1本だと思います。

このラストもね〜〜。

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それでも、この作品から一瞬たりとも眼が離せないし、いつまでもこのわかんない世界に埋没していたくなるので、タルコフスキーは恐ろしい映像作家だと思います。

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さて、映像世界を堪能したものの、さっぱりお話がわからかったので(笑)、原作も読んでみました。

「ストーカー」
Roadside Picnic
アルカジイ&ボリス・ストルガツキー著 ハヤカワ文庫
☆☆☆★★★

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何が起こるか予測のできない謎の領域、ゾーン。地球を訪れ、地球人と接触することなく去っていった異星の超文明の痕跡である。その研究が進められる中、ゾーンに不法侵入し、異星文明が残した物品を命がけで持ちだす者たち“ストーカー"が現われた。その一人のレドリックが案内するゾーンの実体とは? 異星文明が来訪したその目的とは? ロシアSFの巨星が迫力ある筆致で描く、ファースト・コンタクト・テーマの傑作。(文庫解説より)

翻訳者の方の文章力なのか、原作の文章のせいなのか、この原作もなかなかお話とか、設定が掴み辛くて最初、読むのに難儀しましたが、読み進むにつれてわざとわかりにくくしているのかな・・とも感じました。

ロシアの文字が入力できないので、英文のタイトルを記載しましたが、この原作の正しいタイトルは「路傍のピクニック」です。

「ある日、人間には想像も出来ないレベルにある知的生命体が、地球に立ち寄ってピクニックをした。遊び終わって彼らは帰っていったが、人間にはまったく解明できない様々な物をゴミとして残していった。」
科学者達はゾーンについて、この例えを使って説明するんですよね。

あるものは、人間の命を奪うが、あるものはその不思議な性質から、人間界で高値で売買される様なったため、ストーカーを介在しての物の持ち出しと密輸がおこなわれる様になっているのです。

やっとお話がわかって嬉しい限りでしたが、この作品は、人間が未知のものに接触した時にとるであろう様々な反応が描かれていて、興味深いのですが、本当のテーマはラストシーンで提示されます。

願いをかなえてくれる「黄金の玉」の前で、主人公のレドリックは何を心から願ったのか・・。

それにしても、この作品、ハリウッドで映画化されたら凄い事になってただろうな。とても社会批判的な側面もあったり、ストーリーも陰湿だし、物語に答も出ていないので、物凄く改変されて「バイオハザード」みたいな作品になってたかもしれません。

案の定、この作品はウクライナで「S・T・A・L・K・E・R」というPCゲームになって人気を博したそうです。

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コメント(15件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは。
不思議なお話ですね。
地球は地球外知的生命体によるシミュレーションかもしれない、などと言われますが、これは何らかの実験で、人間がどういう行動を示すのか、どこからかそっと観察しているのかもしれませんね。

ソ連を舞台にした映画はいろいろありますが、ソ連が作った映画は見たことがないかもしれません。青みがかった映像がきれいですね。
セレンディピティ
2017/02/28 14:31
セレンディピティ さん

こんばんは!
コメント有難うございます。

そうそう、もしかしたら、人間を実験してるのかもしれませんね。
私、つくづく思うのですが、もしも異星人が地球を征服しようとしても、「インディペンデンス・デイ」みたいな(笑)武力攻撃は絶対にしないと思うんですよ。
人間にはまったく理解できない方法で、コンタクトしてくるんじゃないかな〜。

ソ連は共産主義国家なので検閲がきびしくて、タルコフスキーは自由に映画をつくったり公開したりするのが大変だったみたいです。
この「ストーカー」も体制批判だとか言われて公開中止になったそうですよ。
で、結局、国外に出ちゃって、イタリアで撮影した「ノスタルジア」っていう映画も先日観ました。これは久々の再見なんですけど、やっぱり素晴らしかったです。また記事にしてみますね。

あと、「ストーカー」の予告編を後でTwitterでアップしてみますね。とにかく映像が素晴らしいので。
ごみつ
2017/03/01 00:44
旧ソ連からこういう映画(いや僕はまだ見ていないのですが)が現れたというのは不思議ですね。逆に、旧ソ連だからでしょうか。好奇心をそそられますが、見るのが怖いような気もします。

ごみつさんには、イケメンハンター的なところがなくて嬉しいです。作品全体を見ている感じ。主演男優の美貌に酔い痴れるという楽しみ方もあるでしょうけれど・・・・・・・
だぶるえんだー
2017/03/05 20:50
だぶるえんだー 様

こんばんは!
コメント有難うございます。

このタルコフスキー監督の映画って、とても不思議な雰囲気の作品が多くて、ソ連・・というよりも、もしかすると昔からのロシアの民族の感性なのかも?とちょっと思ったりしています。

原作(ハヤカワSF文庫)もなかなか面白かったので、機会がありましたら是非。これも旧ソ連のSF作品です。

イケメンハンター的(笑)には映画をチョイスはしてませんが、やっぱりイケメンや、美女は好きですよ。俳優さんの魅力を楽しむのも映画の楽しみのひとつですよね!

映画は全般的に好きですが、一番愛してるのは特撮系の映画、でもやっぱり最も衝撃と感動を受けるのは、巨匠系の芸術映画が多いです。
基本的には娯楽映画Loveなんですけどね。
ごみつ
2017/03/05 23:32
いつもこまやかなお返事ありがとう。とりあえず原作を読んでみようと思います。ハヤカワ文庫ならまだ現役(新品で買える状態)かも。ブックライナーで検索します。

特撮系映画?昔の怪獣映画のようなものでしょうか。ぼくも幼いころは熱狂していましたが・・・・・・・きっと、おとなの鑑賞にも耐えるような作品が混ざっているのでしょう。
だぶるえんだー
2017/03/06 21:33
だぶるえんだー様 

こんばんは。
原作は、絶版の多いハヤカワですが、まだ生きておりますので(笑)是非。

特撮系映画は、特撮を使った映画全体っていう感じ。「スター・ウォーズ」とか、アメコミ系の映画とか、もちろん怪獣映画も大好きなのです。(笑)
CGが出来てからの特撮技術は本当に凄いですよ〜。そういうのを見るのが好きなんですよね〜。
ごみつ
2017/03/07 00:35
ごみつさん、こんばんは。
「ハドソン川の奇跡」のTBありがとうございました。
こちらでレスさせて頂きましたが、私もアーロン・エッカート上手いなあ!と思いました。

さてた「ストーカー」は未見なのですが…ごみつさんのレビュー拝読すると、「惑星ソラリス」のコンセプトに近い様な…
私はタルコフスキーはたくさん見てはいないのですが、好きと嫌いがきっちり分かれています。「ソラリス」と昔々今は亡き三百人劇場の「ソ連映画祭」で見た「アンドレイ・ルブリョフ」は大好き、「鏡」と「ノスタルジア」は何がなんだかさっぱり分からず、後者は映画館で寝てしまいました…かろうじて起きていて覚えているのは、イタリアの温泉の廃墟の場面なんですが、すごく水のイメージが強烈で、ごみつさんのアップした写真の4枚目がまさにそんな感じです。
今「ノスタルジア」や「ストーカー」と見たら、少しは違うことが見えるかなあ…?
一番見直したいのは「アンドレイ・ルブリョフ」です。私の知らないロシアの歴史と文化の深奥を見た!という思いで、これは今見ても絶対感動するでしょう。正直なところ、映画に関してはロシアはソ連時代の方が良い作品が生まれていたような気がします。

2017/03/09 23:58
コメント欄拝読したら、ごみつさんは「ノスタルジア」のレビュー近々アップされるんですね。楽しみにしています私は寝ていたから覚えてないんですが(恥)、ピエロ・デッラ・フランチェスカの絵が出てくるんですね?

2017/03/10 00:13
ごみつさま、ブックライナーで観察してきました。この作品、おっしゃる通り健在。ずいぶんと古いのに・・・・・・・・すごいことです。
一つ、暗い話させてください。わたし先月一冊の漫画単行本を買ったのです。粗削りだけど情熱的な作品でした。しかし・・・・・・出版社に見限られたようで。新品で買えなくなってしまいました。二ヵ月で!!発売から二ヶ月で・・・・・・・・
地味だけど、しぶとく生き延びる本。浮き草のようなベストセラーより高く評価するべきでしょう。
だぶるえんだー
2017/03/12 12:35
夏 さん

こんばんは!
ここ数日、ブログチェックを怠っていて、お返事が遅くなり申し訳ありませんでした。

そうそう、これは全体的に「惑星ソラリス」にとても似た雰囲気の作品でした。私はソラリスの方が断然好きですが、この作品もなかなかでしたよ。

タルコフスキーの映画のペースって、本当に眠たくなる様にわざとつくってあるんじゃないかっていうペースなんですよね。(笑)
それに、ワケわかんないシーンが多いので、家でゆっくりとDVDで見ると良いかもしれませんね。

ソ連映画祭でタルコフスキー3本、良いですね!ただし、私も必ず眠ってしまいそうです。
「ソラリス」「ストーカー」「ノスタルジア」と、私は3本しか見ていないので、ツタヤレンタルにもあるので、これからボチボチと見て行きたいです。「アンドレイ・ルブリョフ」楽しみだな〜。眠くなるし、ワケわかんないんだけど、私、タルコフスキーはかなり好きです。

「ノスタルジア」は次回あたりの記事にしようと思ってるのですが、なかなかゆっくりブログをつくる時間がとれなくて・・。映画とか本とかかたくさんたまってしまっています。(^_^;)

「ノスタルジア」は再見だったのですが、これも眠くなる作品ですよね。ただ、映像の美しさと、物語の詩的な表現が凄いです。

主人公がロシアからイタリアへ亡命してきた詩人で、最初のシーンでフランチェスカの絵を見るためにトスカーナにあるバーニョビニョーニっていう温泉場に行くんですよね。
教会にあった絵がフランチェスカなのかな?
私も再見するまで、お話はすっかり忘れてましたが、あの温泉のシーンだけは印象に残ってました。
また近々に記事にしますね!
ごみつ
2017/03/13 00:08
だぶるえんだー 様

こんばんは。
早川書房さんは(岩波もですけど)、けっこう手持ちタイトルを絶版にしちゃうのですが、この作品は生き残ってるのが凄いです。
ソ連のSFっていう事でレアだからかしらね?

最近の作品も、現在の物語だけにわかりやすいし、とっつきやすいし、現代(いま)という時代を描写したものとして、貴重だな・・と思うのですが、産まれては消えていく膨大な作品の中で、長く読み継がれている作品っていうのは、やっぱり評価が定まっているだけに、読む価値が大きいですよね。

何にせよ、読書は本当に楽しいです。
ごみつ
2017/03/13 00:17
ごみつさん、お忙しい中レスありがとうございます。

「アンドレイ・ルブリョフ」DVDもブルーレイもアマゾンに出てますね。どうしようかなー(笑)
「ルブリョフ」も悠久の時が〜という感じでしたが、歴史大作で画僧ルブリョフの身に色々なことが降りかかって、ドラマチックだったと思います。ルブリョフ演じた人、「ソラリス」に出てました。自分の幻覚を他人に見せられなくて、絶対部屋に入れない人。名前見ると「ストーカー」にも出てるようですね。

ピエロ・デッラ・フランチェスカのアンサーありがとうございます。私はいきなり最初から寝ていたのでしょうか…それとも見たのに忘れちゃったのか。とほほ。
そういえば、「ノスタルジア」のロケ地にレンタカーで行ったことあるという日本人の知り合いがいたこと思い出しました。地名忘れたけれど、きっとバーニョビニョーニですね。車がないと行けないところだと言ってました。

タルコフスキーが亡くなる少し前だったでしょうか、亡命して保険証を持っておらず医療費に困っているタルコフスキーへのカンパを呼びかける記事がキネ旬でに掲載されていた覚えがあります。亡命って文字通り命を亡くすことだったのだ…と。もう少し生きていれば、名誉回復してロシアに戻れたのではないでしょうか。痛ましいことですね…

2017/03/13 23:07
夏 さん

早速のお返事有難うございます。

ソラリスとストーカーと共通して出てる俳優さん、どの人だろう・・。今度、「ソラリス」も見直してチェックしてみようと思います。

冒頭の絵がフランチェスカかわからないのですが、絵はあのシーンしかなかったと思うんですよね・・。絵画そのものは映画に登場しなかったのかもしれないし、つい最近見たばかりなのにあやふやですみません。(^_^;)

ところで、そのキネ旬の記事びっくりですね!亡命して生活に困窮してたんですね・・。きっとカンパは世界中から集まったでしょうが、そんなに大変だったとは・・・。

本当にあともう少し生きていられれば、ソ連崩壊後に帰国できたかもしれませんね・・。
ごみつ
2017/03/14 00:44
「ストーカー」
の原作。近所のお店に注文したのですがなかなかとどきません。これじゃあオンライン書店が強くなるのも当然だ〜。
店員が親切なので、ちょっとでもお金を落とそうと敢えてオンライン書店を避けたのですが。せめて二週間にしてほしいです。
だぶるえんだー
2017/06/10 12:44
だぶるえんだー 様

こんばんは。
「ストーカー」注文されたんですね!
ご近所の小さな書店さんですか?
実は書籍流通は問題がいっぱいで、このままの体たらくでは、絶対にリアル書店はアマゾンに駆逐されてしまうと危ぶんでいます。

それにしても2週間以上はかかりすぎですね。どこかで事故ってるんじゃないでしょうか?
私の職場は大型書店なのでものによっては2〜3日、長くても1週間くらいかな・・。
それでもアマゾンと比べると遅いですよね〜。
ごみつ
2017/06/12 00:13

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