ごみつ通信

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zoom RSS シャセリオー展 19世紀フランス・ロマン主義の異才

<<   作成日時 : 2017/04/22 17:02   >>

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http://www.tbs.co.jp/chasseriau-ten/

上野の国立西洋美術館で開催中の「シャセリー展」へ行ってきました。

テオドール・シャセリオー(Théodore Chassériau 1819-1856)はフランス・ロマン主義の異才と呼ばれた画家で、今回の展覧会は日本では初めての本格的な展覧会との事です。

実は、彼の名前を知るのはこれが初めてだったのですが、深く感銘を受けました。日本での知名度は低いですが、その才能は凄いものがあると思いました。

私が感じた彼の作品の魅力について語るために、ちょっとだけシャセリオーの経歴について記しておきます。

自画像

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シャセリオーはわずか11歳で、新古典主義の大家であるアングルの門下生になる事が許された早熟の天才。しかし、その後シャセリオーは新古典主義と対立関係にあったロマン主義の作家ドラクロワの作品にも影響をうける様になる。

16世紀スペイン女性の肖像の模写
これはシャセリオー15歳の時の作品です。

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シャセリオーは新古典主義とロマン主義の融合をはかる様な作品を発表しはじめるが、ロマン主義を嫌っているアングルからは非難され師弟関係は解消してしまいます。

その後シャセリオーはアルジェリアへの旅に出て、そこでエキゾチックでオリエンタリズム風味あふれる作品を描きます。もともとスペインの植民地であったイスパニョーラ島(現ドミニカ共和国)出身だったせいもあり、もともと彼にはエキゾチズム志向が生まれた時からあったのだろうと言われています。

コンスタンティーヌのユダヤの娘
一緒に行った知人が私に似てるというのでポストカードを購入。ちなみに私、こんなに目が大きくありません。(笑)

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そしてシャセリオーの作品は、エキゾチズムを強く感じさせるものに変容しつつ、続く象徴主義の作家達、シャヴァンヌ、ギュスターブ・モローへ強い影響を与えていく。

海辺の娘たち。
これMy Favorite これもポストカードを購入しました。

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彼の最大の大作であるフランス会計院の大階段の装飾の仕事を終えた頃、病に倒れ、37歳の若さで亡くなります。

私はモローが大好きなので、そのモローに強い影響を与えたシャセリオーの作品に強く魅かれたのは、私の魅かれる作品の性質をシャセリーも強く内包していたからなのだと思いました。

海から上がるヴィーナス

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彼の悲劇は若くして亡くなった事により、自分の絵画をさらに発展させる途上であった事、それを受け継いだ象徴主義の作家達の成功こそが、彼が得られなかったものなのだろうな・・と感じました。

サッフォー

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まさに時代の移りかわるその境目にいて、橋渡し的な役割で終わってしまった・・。前の文章で悲劇と書きましたが、それでも彼の作品を見れば誰でもその才能に驚くと思う。

なかなか世に広く知られていないながらも、輝く様な作品を残したシャセリオーの様な画家の展覧会を(企画するのは大変でしょうが)これからも開催して欲しいと思いました。

トクヴィルの肖像画

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会期は5月28日(日)までです。

今回もはなこさんからチケットをプレゼントしていただきました。はなこさん、有難うございました。






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コメント(6件)

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おはようございます!

この展覧会、わたしも行ってきました。
わりと空いていて、ゆっくり鑑賞できてよかったです。
肖像画の人物になんともいえないリアリティがあって、観ているうちに、なんだか観られている気分になってきました。誰もいなくなった真夜中の展示室で、おしゃべりを楽しんでいそうです。(というか、愚痴をこぼしあっていそうです)

ユダヤの娘は、ごみつさんの従妹で通るかも
Tae
2017/04/23 09:24
Tae さん

こんばんは!
わ〜、Taeさんもこの展覧会行かれたんですね!

私が行った日はけっこう桜シーズンまっさかりで、混雑してないか心配だったのですが、幸か不幸か雨が本降りになった事もあって、かなりすいてました。
すいてるとゆったりと見られて良いですよね。

肖像画がお互いに喋ったりしてると、「ナイト・ミュージアム」になっちゃいますね。(笑)
ポスターになってる女性、本当にきれいです。当時の社交界の花形だったんでしょうね。

ユダヤの娘は、「え〜、似てるかな〜?」と思ったのですが、知人が「似てる、似てる」と訴えるので、ポストカードを買わざるを得なくなりました。(笑)

帰りには上野の佐渡料理の店で日本酒を飲みました。あいにくの空模様でしたが楽しい一日でした〜。
ごみつ
2017/04/23 23:33
ごみつさん、こんばんは。

展覧会を楽しまれたようで良かったです。ごみつさんはいつもきちんと感想を書いて下さるので、プレゼントのしがいがあります(笑)。

今回の「シャセリオー展」はベテランの女性学芸員による8年越しの企画(普通は3年位)。それだけに、すごく思い入れの深い展覧会のようで、今回は展示デザインも専門家と共に拘って作り込んだとのお話でした。

入り口を入って正面にくりぬかれた壁があったでしょう?あの別室のチラ見せも拘りのひとつだそうですよ(笑)。

新古典派は伊ルネサンスのデッサン重視の流れを汲んでいるので、シャセリオーもデッサン力に優れていますね。モデルの造形を的確な線で捉えているのが、肖像画の全てに見てとれます。

仰る通り、ポスターになった肖像画のモデルは当時のフランス社交界随一の美女と謳われた女性。大判の裸婦像は当時最も人気の高かった女優で、シャセリオーの恋人だった女性ですね。シャセリオーに自分の最も美しい時の姿を描いて貰って羨ましい限り。しかし、まさか200年後に大勢に見られるとはね(笑)。

そこからさらに絵画表現の進化を目指してロマン派の旗手であるドラクロワに私淑するのですが、その為にドラクロワの模倣と言われてしまったり…代表作の壁画が殆ど消失したりと、不運の画家ですね。オリエンタリスムへの傾倒もドラクロワの影響でしょうね。

母国フランスでも甥の尽力によって漸く近年再評価された画家ですが、それを日本に初めて紹介する国立西洋美術館の姿勢は誇らしいものだと思います。

ユダヤ人の肖像は全体的な雰囲気や鼻と口元がごみつさんと似ているように感じます。ははは…

次は「アルチンボルド展」です。お楽しみに!
はなこ
2017/04/26 22:38
はなこ さん

こんばんは!
コメント有難うございます。

たまたま知人からこの展覧会に行こう・・っていうお誘いがあって、今回は2人で見に行きました。
やっぱり2人で行くと、観賞後に色々感想を話し合えるので楽しいものですね。

この展覧会は担当の方が8年も準備して企画されたものなんですね・・。本当に素晴らしい展覧会でした。
入口のくりぬきは、入ってすぐに男の人がそこをくぐり抜けてきたので(笑)、あれ、この穴は何だろう?って向こう側をのぞいたりしちゃいました。(笑)

そうそう、モデルになっている女性が、シャセリオーの恋人もふくめて本当にきれいな女性ばかり。こんな風に絵画で美しい姿を残してもらえるなんて幸せですよね。

今回はまったく知らなかった画家だったので、解説はけっこうていねいに読んだので、色々と勉強になりました。

本当に素晴らしい展覧会を企画していただいて、西洋美術館さんには感謝、感謝です。

次はアルチンボルドなんですね〜!私は、後は近日中にブリューゲルだけは絶対に見に行こうと思ってます。
ごみつ
2017/04/27 00:32
こんにちは!私もやっと会期終了間近に鑑賞できました。当時のフランスのハイソな人々にお会いした気持ちになりました。ロマン薫る素敵な作品でしたね。
そして《コンスタンティーヌのユダヤの娘》は私もごみつさんに似てると思いました。特に目元が☆。素敵な絵の人と似てるっていいなあ( ˘ω˘ )
そしてグッズショップで素敵なアクセサリーが売られていてかなり惹かれたのですが、あいにくそんなに持ち合わせてなくてあきらめましたが、まだちょっと未練が・・・
それも含めて味わい深い、良い展覧会でした
himari
2017/05/27 18:43
himari 様

こんばんは!
コメント有難うございます。

himariさんの記事、とても楽しく読ませていただきました。
本当にハイソな雰囲気とロマン溢れてましたよね。

記事にも書きましたが、私、モローが好きなもんで、彼に影響を大きく与えたのであろう、シャセリオーの絵に魅かれるものを感じるのも納得だな・・って思いました。
パリコミューン騒動で失われた壁画は本当に残念ですね・・。

グッズショップは毎回、素敵なものが売ってて心惑わされますが、ふところがさびしいもんで、いつもポストカードばっかりです。

でもたま〜にワインとか買っちゃたりします。(笑)

とても素敵な展覧会でしたね。
ごみつ
2017/05/28 23:16

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