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zoom RSS 紅楼夢 ドラマ 1987年版 (1)

<<   作成日時 : 2017/06/14 20:43   >>

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中華ドラマ「紅楼夢」の1987年版全36話を観ました。

けっこう前に見終わっていたのですが、感想やこの作品への想いが頭の中でまとまらず、すっかり遅くなってしまいました。

結局、私の中では、2年くらい前に新版の紅楼夢ドラマを見終わった時と同様にまったく消化しきれていないのですが、これは原作を読み終わった時の宿題という事にして、この旧版ドラマのざくっとした感想だけでも記しておこうと思います。

小説の「紅楼夢」は、清朝乾隆帝の時代に書かれた作品で、発表されるや否や紅迷(ホンミー)という熱狂的な読者を生み出し、多くのブルジョワ歴史的作品が迫害された文化大革命の時代でも、愛読者だった毛沢東の庇護のもとで読み継がれてきたそうです。

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紅楼夢はそれこそブルジョワ階級の世界を描いた作品でありながら何故なのか?それは、もうこの作品の中で描かれる人間の感情の機微のあれこれの細やかさの作品的価値の高さに加え、幸いな事に、主人公の賈宝玉が貴族なんてくだらない!と反抗的な態度を貫いていた事が迫害を逃れた一因にもなったみたいです。

そのあたりの、作品の歴史的背景は私もまったく把握できていないので、ここまでにしますが、とにかく、この作品につめこまれた中華文化の豊饒さはため息が出るばかりなので、私もライフワークの様に少しづつでも理解できる様に勉強していきたいと思っています。

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さて、このドラマですが、1987年制作と言う事、中国のドラマがかなり垢ぬけてきた目から見ると、ドラマのつくりが古い上に雑なところが目立つのですが、そのぶん、中国らしい表現方法が新鮮に感じる作品でもありました。

仕事から帰って、寝しなにこのドラマを1話観てから休んでいたのですが、このドラマは展開が静かな上に、人間の持つ様々な感情の在り方、性格の違い、業について等を描いたドラマが淡々と進んでいくので、独特な静けさを持つ雰囲気を毎回楽しみました。

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「紅楼夢」は別名を「石頭記」とも言い、天上の石がこの世に生をうけて(賈宝玉として)生まれ、地上世界のあれこれを経験していく・・という設定が背景にあります。新版ドラマではそのファンタジー要素も盛り込んで描いていたのが、このドラマでは全くスルーされていたのが特徴的でした。原作120話のところを36話に縮めているせいもあるのでしょうが、ファンタジー要素を取り除いた分、テーマが人間ドラマに集中されていたのは、これはこれで良かったと思う。

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と、あれこれこの作品について書きましたが、このドラマの最大の成功ポイント、そしてこのドラマの価値のほとんどを占めているのが、林黛玉の存在です。

演じているのは陳曉旭さんっていう女優さんなのですが、まあ、この方の演じる林黛玉は、林黛玉そのものです!原作小説の中からドラマのために抜け出てきてくれた様な人。新版の林黛玉も悪くはなかったのですが、この彼女とは比較できないですね・・。新版の女優さんはプレッシャー大きかったろうと思う。

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この記事をつくるために調べていて知ったのですが、陳曉旭さんは2007年に41歳で乳がんで亡くなられてとの事。林黛玉に乗り移られてしまったかの様で、物凄く心が痛みました。亡くなる前には出家されていたそうで、ご冥福を心からお祈りしたいです。年取って林黛玉の面影もないおばさんになっていて良いので、元気でいて欲しかったです。

林黛玉が散ってしまった花を埋葬するシーンの美しさたるや。

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この動画も観て下さい。これはOPのテーマ曲にもなってます。

The Girl Burying Flowers 苏云演唱:红楼梦 • 葬花吟(陈晓旭饰林黛玉)
https://www.youtube.com/watch?v=xdZpVpSfe3I

いや、もう本当にこの紅楼夢という作品は凄いですよ。世界中で評価の高い日本の「源氏物語」が中国ではあまり人気がないのは「紅楼夢」があるせいだと言われているそうですが、人の世の栄枯盛衰、人情の機微、そんなこんなが圧倒的な厚みとともに観る者に流れてくる様な作品です。

原作は3巻まで読んでいましたが中断してしまったので、時間が出来たらまた最初から読もうと思っています。

ドラマは古いので誰にでもお勧めは出来ませんが、原作を読むのは大変なので、中華文化がお好きの方には新、旧版とあわせて是非、ドラマをご覧いただきたいです。

[中国影视插曲 720HD] 红楼梦 / 枉凝眉

https://www.youtube.com/watch?list=PLAF0B206414FB8967&v=oyN28NDN3gY

簡単なキャスト紹介(2)に続きます

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コメント(2件)

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ごみつ様

新版ドラマのあとで旧版ドラマをご覧になったこと、とてもよかったですね。旧版は、まるで紅楼夢をすでに知っている人のために作ったかのように、ちょっと見ただけでは分かりにくいところもあったと思います。

おっしゃるとおり、陳曉旭の黛玉は素晴らしかったですね。
本当に原作から抜け出して来たとしか思えないほど、なりきっていましたものね。若くして亡くなったことで、中国ではますます伝説化しているかもしれません。

中断されていた原作をこれからお読みになるとか......
ドラマのイメージを蘇らせながらの読書は、きっと楽しいでしょうね。時間をかけて、ゆっくり紅楼夢の世界を堪能してください。
lingmu
2017/06/16 12:41
lingmu 様

こんばんは。
コメント有難うございます。

ちょっと古い雰囲気のドラマでしたが、こちらもとても楽しめました。
そうそう、確かに、ちょっと説明が足りないし、石がらみのエピソードがまったく出てこないのが、個人的には物足りない気がしました。

新ドラマの方は、ナレーションでの説明が多用されてましたよね。ナレーションが必要か否かは難しいところですが、私はあのナレーションにかなり助けられました。

陳曉旭さんが亡くなられていたのは記事をつくるにあたって知りましたが、とてもさびしい気持ちになりました。
早く亡くなられたぶん、彼女は林黛玉の化身?みたいな感じでレジェンドになりそうですね。

以前に書いた「戦争と平和」がまだまだ時間かかると思うので、これが終わったら、また1巻目からじっくり読んでみようと思ってます。

オープンカレッジで「紅楼夢を読む」みたいな講座でもあると良いですよね〜。
ごみつ
2017/06/16 23:47

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