ジャコメッティ展

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http://www.tbs.co.jp/giacometti2017/

国立新美術館で開催中の「ジャコメッティ展」に行ってきました。ジャコッメティの彫刻には昔から心魅かれるものを感じていたのですが、こうして彼の回顧展に行くのはこれが初めてだったのでとても楽しみにしていました。

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ジャコメッティはスイス生まれの彫刻家。彼は画科だった父親の影響で幼い頃から作品の制作や、模写にとりくみはじめる。

20歳の時にパリに出て、そこでキュビズム、シュールレアリズムといった同時代の芸術家達の作品や、ルーヴル美術館で目にしたアフリカやオセアニアの彫刻に影響をうける。

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その後、シュールレアリズム運動に参加するも、父親の死を契機に運動から離れ、モデルに基づく彫刻を制作しはじめます。

ここで、彼は「人間と空間の関係」について考察しはじめ、その芸術家としての哲学的アプローチによって、彼の作品はどんどん小さくなり、ついにはマッチ棒くらいのミニチュアサイズになっていくんですね。

ホントに小さな小さな作品が展示されていて、彼がどの様な心理状態で、またどんな思いをこめてそれらのミニチュア作品をつくり続けたのか、私にはどうしてもわかりませんでした。

時代は第二次世界大戦中。恐らくはジャコメッティの中で、人間の存在というものが、この空間の中でいかにはかなく実体のないものであるのか・・という感覚を抱いていたのかもしれませんね。

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戦後、彼の作品は大きさを取り戻すものの、今度はどこまでも細長くなっていきます。

ジャコメッティの中で、肉体というものは目の前に存在すれど、人間存在そのものを現してはいない。人間がいかに多くの装飾を体にまとって生きているか・・という事の表現と、人間、のみならず生き物の本質をかたちにしていこうとする試みが、彼の作品のかたちとして表れているいるのだろうと思いました。

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そんなこんなが、彼の作品に研ぎ澄まされた精神性を与えているのだなと、そのどこまでもはかなく、孤独で、有限の時間を生きている人間達の造形が、作品を見る者の心に訴えかけてくるのだな、と思いました。

猫と犬もありました。

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作品を見る事は、芸術家の精神性をも垣間見る事だろうと思うのですが、ジャコメッティの作品からはその精神性をより強く感じさせられます。

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頭で観賞するのではなく、心で観賞する事。そうでなければならないのだな・・っていう事を、あらためて考えさせてくれた展覧会でした。

今回はお土産にこの写真のポストカードを購入しました~。

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ジャコメッティ 彫刻と絵画
みすず書房
デイヴィッド・シルヴェスター

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この記事へのコメント

セレンディピティ
2017年09月03日 16:47
こんにちは。
ジャコメッティ展、よかったですね。
初期のプリミティブアートの時代や、ミニミニサイズの作品など、初めて見る作品も多く興味深かったですが、やはりあの針金のような人物像が、人間の根源を表しているようで、ジャコメッティらしくて好きです。
猫と犬も...骨組みだけで、みごとに特徴をとらえていて、たしかな観察眼が感じられますね。
私もとっても堪能しました☆
ごみつ
2017年09月03日 21:30
セレンディピティ さん

こんばんは。
遅ればせながら私もやっと見に行ってきました。コメントとTB有難うございました。

自分の感性とか心の琴線に触れる様なアート作品に接すると、何だかホッとする・・っていうか、自分の心がリフレッシュされる様な気がしますよね。

美術館に行くといつでも、気持ちが安らぎます。

犬はちょっと細くて可愛そうでしたが(笑)、ネコは可愛かったですね。

それとやっぱり歩く人のインパクトは流石でしたね。

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