市民ケーン

Citizen Kane
1941年/アメリカ (監)オーソン・ウェルズ
(演)オーソン・ウェルズ ジョゼフ・コットン ドロシー・カミンゴア エヴェレット・スローン
☆☆☆☆

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若き天才監督オーソン・ウェルズによるアメリカ映画史上の名作と名高い本作を久しぶりで鑑賞。ウェルズ若干25歳の時の処女作でもあります。

その昔、テレビ放映で一度見たきりで、その時はどこが良いのかあまり良くわからなかったのですが、今回鑑賞してみたら、この作品の実験映画ぶりに、CG全盛のこのご時世でもちょっとビックリするものがありました。

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恐らくは、1941年当時としては、見た事のない映像、見た事のない特殊メイク、加えてヨーロッパの前衛芸術的な斬新な映像は、かなりの話題になったのではないかと思いました。

感嘆にストーリを。

新聞王のケーンが「バラのつぼみ」という謎の言葉を残して息をひきとる。

新聞記者のトンプソンは、その言葉の謎を解明するために、現存している関係者たちにインタビューを試みていく・・。彼等の証言から、新聞界に君臨したケーンの生涯が浮き彫りにされていくという内容です。

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インタビューとともに、語られていく彼の幼少期から晩年までの姿。望むものは全て手に入れながら、心は虚無のまま、莫大な財産を除くすべてを失った孤独な億万長者の姿。

それらが、現在と過去とをいききしまがら語られていく手法も、ミステリー映画仕立てで面白く、また非凡な男の波乱万丈の人間ドラマとしても堪能できる作品になっています。

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結局、「バラのつぼみ」の意味はわかならかったのですが、あの超有名なラストシーンで観客には秘密が明かされます。

さて、この映画が凄いのは単純に映画として良く出来ているにとどまらず、もう最初から最後まで実験的な映像表現にあふれている事にあります。私もきちんと検証していないので細かくは書けないのですが、この映画の詳細な解説書がもしも見つかったら、私も再度見直してみたいと思っています。

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もう一つこの作品をスキャンダラスな内容で、他の映画と一線を画しているのは、この新聞王ケーンという男は、実在の新聞王ランドルフ・ハーストをモデルにしている事です。本当にまんまハーストの生涯なので、調べるとびっくりしますよ。これは、確かに本人は怒るよな・・。(;'∀')

当時マスコミに強大な影響力を持っていたハースト・コーポレーションは、この作品に激怒し、アメリカでの上映を妨害。ハーストの報復を恐れた映画業界は、この映画を製作したRKOに対してフィルムを廃棄する様に勧めたりしたそうです。

とまあこんな大騒動があったものの、評論家による高い評価で、名作映画として語り継がれてきた作品です。日本での公開も60年代になってからんですよね。

O・ウェルズは天才的な才能を持ちながら、この映画以降の活躍がかなり制限されてしまったそうで、どうしてこんなお話を選んだものか、ちょっと残念な気持ちもしますが、きっとハーストの生涯以上に、ドラマチックな題材は考えられないと思ったからかもしれませんね。

映画ファンなら一度は見ておいて損はないと思いますので、未見の方は是非。私は300円DVDを見つけたので購入いたしました!

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市民ケーン (名作映画完全セリフ音声集—スクリーンプレイ・シリーズ)
フォーインスクリーンプレイ事業部
オーソン・ウェルズ

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この記事へのコメント

セレンディピティ
2018年04月12日 15:10
ごみつさん、こんにちは。
「市民ケーン」って名作ランキングとかで必ず名前が上がってくる作品ですが、こういうお話だったのですね。
タイトルから受けるイメージと違っていたので意外でしたが、ハーストって今も数々の雑誌を発行しているあのハーストなんですね!おもしろそうです。
DISCASでチェックしたら「第三の男」と2本立てだったので、いずれ見てみたいです。

ところで先週、レッド・スパロー、見に行きましたよ! すごくおもしろかったです。この映画見て、ジェニファー・ローレンスが好きになりました。(単純^^)
ごみつ
2018年04月12日 19:29
セレンディピティ さん

こんばんは!
コメント有難うございます。

そうそう、ハーストはあのコングロマリットのハーストです。雑誌だとコスモポリタンとかハーパース・バザーとか出してますよね。
白黒映画ですが、実験的な映像にあふれてて面白いですよ。
「第三の男」には同じくオーソン・ウェルズとジョゼフ・コットンが出てるのでカップリングなのかな?

それと「レッド・スパロー」行かれたんですね!ちょっとエログロシーンもあるので心配でしたが(;'∀')楽しまれたみたいで良かったです。

ラストで、ジェニローがあんなに策略を巡らせてたのか!?とびっくりしますよね。
私もとても楽しめました。この映画ではけっこう体はってますよね~。(;'∀')

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