ゲティ家の身代金

All The Money In The World
2018年/アメリカ (監)リドリー・スコット
(演)ミシェル・ウィリアムス クリストファー・プラマー マーク・ウォルバーグ チャーリー・プラマー ロマン・デュリス ティモシー・ハットン
☆☆☆★★★

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http://getty-ransom.jp/

1973年に起きた実際の誘拐事件とその背後に起きていた事を描いたサスペンスドラマ。リドリー・スコット監督作品なので、早速劇場に行ってきました。

リドリー・スコット監督は、エポックメイキングな作品を幾つも制作してきたクリエイターですが、同時に非常に高度な職人監督っていう印象を昔から持っていて、彼が撮った映画につまらない映画はほとんどないんですよね。

映画はその信頼を裏切らない出来でした。

1973年当時、世界一の大富豪だった石油王ジャン・ポール・ゲティの個人資産は一兆円以上とも言われていた。そんな中、孫のポールが誘拐される。犯人が要求した身代金は1700万ドル。しかし、ゲティは一銭たりとも支払うつもりはないとマスコミに発表する。

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ポールの母親は離婚をしていてゲティ家から離れていた。支払いを拒否した義父にかわり、何とか犯人たちとの交渉のパイプ役になり続ける。そんな中、ゲティは元CIAのチェイスに孫を救出してくる様にとの指示を出していたが・・。

出来ればWikipediaとかを見ていただきたいのですが、ジャン・ポール・ゲティは普通の人間ではないんですよね。金への異常とも言える執着は、まわりの人間や、家族達を、次々と不幸にして人生を破壊している人です。彼にとってお金をだしても良い存在は美術品だけ。

美術品は自分を裏切らない。

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そんなゲティの存在が、この誘拐劇を物凄い緊迫感のある物語にしていて、事件が解決するまで固唾をのんでひたすら緊張感に耐え続ける2時間でした。

結局値切りに値切って、ゲティは身代金を支払うのですが、どういう裏技を駆使して支払ったかは映画で確認してみるか、ネットで検索してみて下さい。

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いや、とにかく、あれほどの財をなし資産を残す人間のパワーが凄くて、まわりの一般人は一言もさからえないのがわかります。莫大なお金の化け物の様な力。ゲティは1975年に亡くなりますが、彼が収集した膨大な美術コレクションがもとになり、J・ポール・ゲティ美術館がオープンします。

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映画の中でゲティが幼い頃の孫のポールに「私はハドリアヌス帝の生まれ変わりだ。」って告げるシーンがありましたが、彼はロサンゼルスに古代ローマの遺跡を再現したゲティ・ヴィラを建設し、コレクションのうち古代美術はそこに展示されているそうです。

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誘拐劇としてのサスペンスを堪能し、一人の大富豪の人生の凄まじさに驚かされた作品です。面白いのでお勧めですよ!

追記
当初ゲティの役はケヴィン・スペイシーが演じていて作品も出来上がっていたのですが、彼のセクハラスキャンダルで、急遽クリストファー・プラマーを代役に3週間で撮り直しをしたそうですよ。ケヴィン・スペイシーは大好きな俳優なので本当に残念・・。
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この記事へのコメント

kinkacho
2018年06月12日 08:06
ごみつさん、こんにちは。
この映画、見ようと思っているのですが、今の気分的に派手なアクションが見たいよなあと、お悩みモードに入ってます。どうしよう?
Tae
2018年06月12日 10:01
ごみつさん、こんにちは!

私も先週観てきました♪

JPゲティの強烈さを物語るエピソードはわりに抑え目で、どちらかといえばアビゲイルの物語になっていましたよね。これはこれでおもしろかったけど、K・スペイシーがやると、全然ちがう印象になっていたのかもしれませんね。
ちなみにイギリスのTVドラマ『トラスト』ではドナルド・サザーランドがやっていて、富豪のぶっとんだ日常のあれこれが描かれているみたい。ルックス的には彼がいちばんしっくりくる気がします。
セレンディピティ
2018年06月12日 11:05
ごみつさん、こんにちは。
私も見てきました。おもしろかったですね。
公衆電話のエピソードとか、ほんとうなのかな~? あれを家に設置する方がよっぽどお金がかかると思うけど。^^;

クリストファー・プラマーはさすがの迫力でしたね。
ケヴィン・スペイシーは年齢も雰囲気も全然違うので、彼が演じたらどんな風になったんだろう... 今となっては気になります。
ごみつ
2018年06月13日 01:20
Kinkacho さん

こんばんは!
映画としてはなかなか良かったですよ。でも、スカっとする作品ではないので、もしも他に見たいのがなければ・・。

こんな事が、実際にあったんだ~~ってビックリする作品でしたよ~。
ごみつ
2018年06月13日 01:26
Tae さん

こんばんは。
Taeさんも行かれたんですね!
そうそう、これは完全にアビゲイルの物語ですよね。一番辛かったのはもちろんポールだろうけど、アビゲイルの当時の心情を思うとどれだけ苦しかっただろう・・って思いました。

マーク・ウォルバーグにあたる人は本当にいたのかな?原作のドキュメンタリー本があるので読めばわかるかも。

「トラスト」見たい!確かにサザーランドの方が彼の異常性がストレートに伝わってきそうですね!
クリストファー・プラマーは、ちょっと上品すぎる感じもしたな~。
ごみつ
2018年06月13日 01:30
セレンディピティ さん

こんばんは。
映画、なかなか面白かったですよね。
最初からラストまで緊張感が持続して、サスペンス映画としても秀逸でしたね。
クリストファー・プラマーは突然の参加で、短時間でこの役を演じたそうで、さすがはプロフェッショナルだなって思いました。

公衆電話のエピソードとか、ホテルでは自分で洗濯したとか、Wikipediaにも逸話としてのってましたよ。(;^ω^)信じられないケチぶりが凄いよね。
ここなつ
2018年06月20日 11:53
こんにちは。
この人の美術館見てみたいです。
でも、クリストファー・プラマーが演じたから、ただの成金にはみえなかったけれど、実際はどんな人だったんでしょうかね?いずれにしても凡人にはありえないような、カネに関する嗅覚を持っているのでしょうね。
そしてそれを貯めるためなら…いろいろな逸話の部分がなんとも…
ほんっと、こんな人が舅だったら、と思うと…です。
ごみつ
2018年06月20日 22:00
ここなつ 様

こんばんは!
コメントとTB有難うございます。

これは、マーク・ウォルバーグが出てるので、ここなつさんも絶対に見に行かれるだろう!とお待ちしておりました。(笑)

クリストファー・プラマーはちょっと上品すぎて伝わり辛い感じもあったけど、とにかくゲティ氏は普通の人じゃなかったんでしょうね。
ちょっとモンスターと呼んでもいい位の人だったんじゃないかな。

物凄く価値があるって言ってポールにあげたギリシャの彫刻がただのお土産品だった時の絶望感!
何だか凄いな・・って思っちゃいました。

ポール、生きて帰れて良かったけど、彼もその後アルコール&薬物依存で50代で亡くなっちゃたんですよね。お母さんのアビゲイルが死ぬまで介護してたそうです。

ゲティ家に生まれたら完全に人間不信になりますよね・・。

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