アートのお値段

The Price Of Everything
2018年/アメリカ (監)ナサニエル・カーン
ドキュメンタリー
☆☆☆★★

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http://artonedan.com/

2018年、ジェフ・クーンズの彫刻作品「ラビット」が存命のアーチストによるオークション過去最高額となる約100億円(9110万ドル)で売却された。

美術品競売大手サザビースによるオークションの6週間前、ざわつき始めるアート界を背景に、一流アーチスト達や、アートに魅了されたコレクター、投機目的のコレクター、バイヤー、美術界の有力者達にカメラを向け、アートとお金の関係に迫ったドキュメンタリー映画です。

ジェフ・クーンズとラビット

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美術品の価値って一体何なのでしょう?

この作品は非常に素晴らしい、これはそれほどでもない。それは一体誰が決めるのか?その昔は、恐らくパトロンと言われる貴族や大富豪が決めて擁護し、作品が後世に残っていったのでしょう。

現代では、それを決めるのは市場。高値のついた作品ほど擁護され、保存されていく。だから作品に高値がつくという事は非常に大切な事なのだと語る人もこの映画の中にいました。

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考えてみると、ナチスによって退廃芸術との烙印を押された作品が、今も焼却されずに残っているのは、それに高値がついていて、政府の資金源になったから。

それを思うと、作品の価値=お金という、現代の図式も”あり”なんだろうとも思えます。

ただ高ければそれは本当に良い作品なのか、高値がついていなければ芸術として無価値なのか。様々な意見が映画の中で語られ、私も一人のアート好きとして考えさせられました。

お金が大きな意味を持つ様になってしまった今、若いアーチスト達にとっては過酷な世界ともなっている様だし、アート界は今、終焉に向かって突き進んでいる・・という意見の方もいました。

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それと素晴らしい作品には目の玉の飛び出る様な金額がついて、それを購入できるのは個人資産家。美術館が作品を落札できなくなっている現状も問題にする方もいました。

私なんかには、正しい答えはわかりませんが、アートの好きな方は興味深くご覧になれると思いますよ!


Pen(ペン) 2019年 2/15号[いまこそ知りたい!アートの値段。]
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この記事へのコメント

2019年09月02日 23:16
ごみつさん、こんばんは。
この作品、ラジオで紹介されていて、私もおもしろそう!見たい!と思っていました。
以前「現代アート経済学」という新書を読んだことがありますが、こちらも興味深かったですよ。

現代アートは、今現在活躍しているアーティストの作品なので、その気になればどんどん作って、金の生る木にもなり得ますよね。国策に利用されることがあるかもしれないし、アートバブルがはじけるかもしれない...
なんだか考えてしまいます。
ごみつ
2019年09月03日 00:28
セレンディピティ さん

こんばんは。
その本で読まれた内容も、この映画の中で語られてました。

お金メインになっちゃてるのと、実際に作品の価値を理解している人がほとんどいない事、とんでもない金額がついてしまう事、そんなこんなが問題になっているみたいですよね。

美術館はアートの墓場だとか言う人までいました。素晴らしい芸術はパブリックに公開すべきだと私は思うな~。

なかなか面白いドキュメンタリーでしたよ。渋谷のユーロスペースで見ましたが、ここ行くに久しぶりでした。!(^^)!
dumbo
2019年09月03日 13:50
ごみつさん、こんにちは😃
先日は恒例の夏飲みができて楽しかったです。
私はこの映画、お金のことよりも、それ以外のことでそれぞれの登場人物が語った言葉の方が刺さりました。それは普段聞けることのない、赤裸々な意見であり、とても貴重な体験になりました。
作品を作るものとして、アートとお金の世界の事実を知っているのと知らないのでは、生き方に雲泥の差が出るのでは?
ピラミッドの頂点と底辺にいる人間(99.999%のアーティスト)が互いにビジネスをしているという滑稽さ。
それにしても、登場人物の人すべてがちょっとイかれて見えましたね。これぞアートのなせる技か、それとも想像を絶するマネーの渦なのか…。
面白かった!
ごみつ
2019年09月04日 01:54
Dumbo さん

こんばんは。
こちらこそ、先日は楽しい時間を有難うございました~。また映画見たり、飲んだりしようね。

ホント、お金の話もですが、それぞれの立場の人達の意見やら、アーチストの立ち位置っていうか、アーチストとしての在り方みたいなのも、感じられたりして、興味深いドキュメンタリーでしたよね。

それと確かに、一つの世界の中でうごめいている人間模様とか、あれこれって、部外者から見ると異様だったり、それが芸術分野なだけにイカれて見えるっていうのはありますよね。

あと、先日も鍋つつきながら話したけど、意味不明な現代芸術と言えども、突出した作品には人を魅了するパワーがありますよね。
それが後世にまで残るかどうかは、時が判断するのでしょうが、考えるだにアートって面白いですよね。