三体

三体
劉慈欣(著) 大森望 光吉さくら、ワン・チャイ(訳) 早川書房
☆☆☆★★★

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物理学者の父を文化大革命で惨殺され、人類に絶望した中国人エリート女性科学者・葉文潔(イエ・ウェンジエ)。失意の日々を過ごす彼女は、ある日、巨大パラボラアンテナを備える謎めいた軍事基地にスカウトされる。そこでは、人類の運命を左右するかもしれないプロジェクトが、極秘裏に進行していた。
数十年後。ナノテク素材の研究者・汪淼(ワン・ミャオ)は、ある会議に招集され、世界的な科学者が次々に自殺している事実を告げられる。その陰に見え隠れする学術団体〈科学フロンティア〉への潜入を引き受けた彼を、科学的にありえない怪現象〈ゴースト・カウントダウン〉が襲う。そして汪淼が入り込む、三つの太陽を持つ異星を舞台にしたVRゲーム『三体』の驚くべき真実とは? (「BOOK」データベースより)

鳴り物入りで邦訳版が出版されました!これは「三体」三部作の1作目で、三部作累計で、中国では2100万部、英訳版が100万部、邦訳版も1作目だけですでに10万部を突破した世界的大ベストセラーSF小説です。またアジア圏の作品として初のヒューゴー賞長篇部門を受賞した作品です。

私も、どれだけの作品なんだろうと、胸をワクワクさせながら読み始めましたが、確かに素晴らしい出来の作品です。物語が文化大革命の時代からはじまるのも緊張感を高めるし、あまり細かくは説明出来ないのですが、VRゲーム「三体」の世界の描写が実に素晴らしいんですよ。ただ、恐ろしすぎて私はこのゲーム、絶対に参加出来ません。(゚Д゚;)

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このVRゲームの存在にはある理由があるのですが、その理由がわかってからの展開の「え!?こんな展開!?」っていう驚きも楽しいです。

ネタバレるので詳しく書けなくて申し訳ないのですが、英米のSF小説を読み混んでいらっしゃる方にはどうなんでしょうか?エンターテインメント性が高いのでどなたでも楽しめると思いますが、個人的にはラストあたりがちょっと・・な感じはありました。

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ただ正確な評価は三部作をすべて読み切った後じゃないと出来そうもないかな。それにしても2作目の邦訳が待ち遠しいです!早川さん、早くお願いいたします!!2作目は「黒暗森林」3作目は「死神永世」が原題です。

それにしても中国文学界の快進撃はとどまるところを知りませんね~。

 注

「三体問題」とは、古典力学において、相互作用する三質点系の運動の問題で18世紀頃から研究されている問題。(Wikiより引用)例えば、地球に3つの太陽があるとすると、その3つの太陽の動きが予測可能かどうか?という問題で、この小説の基本的な背景にある問題です。

さあ、それでは小説に是非是非トライ!!

折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ 5036)
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この記事へのコメント

2019年10月20日 01:42
ごみつさん、こんばんは。
これは先日おっしゃっていた、中国のSF小説ですね。
文化大革命に関して語るのは、中国では以前はご法度になっていた
という記憶があるのですが、こういう小説が生まれて
それがベストセラーになったというのにも
時代の変化を感じます。
3部作というとちょっとハードルが高いですが
今度本屋さんで見かけたら、チェックしてみます☆
ごみつ
2019年10月20日 02:58
セレンディピティ さん

こんばんは。
この作品、ホントにベストセラーになってるんですよね。図書館ではしばらく無理だと思ったので、思い切って購入しました。

文化大革命の時代からはじまるのは、その後の主人公の動きに理由を与えるためなんですが、こういうのが大陸の作品でもサラっと描ける様になったのは、時代の流れを感じますよね。

中国が舞台のSFなので、とっつきにくい感じもあると思いますが、もしも機会がありましたら。あと、アマゾンでドラマ化の噂も流れてるので、ドラマで見ても良いかもね。(*´ω`)
lingmu
2019年10月20日 14:22
ごみつさま

「三体」とにかくすごかったでしょう?
続きは来年出るそうですが、ホント待ちきれないですよね。

今までちょっと読んでみた中国現代小説って、密度が濃くて圧倒されるのが多いのですが、これもそういう感じだと思いました。

2,100万部というのも驚きです。
従来は、人気のある本と言うと海賊版が横行したり、回し読みしたりすることが多かったそうですが、購入して読む人がこれだけいるということに、中国社会の変化を感じます。
ごみつ
2019年10月21日 00:05
Lingmu 様

こんばんは。
「三体」、凄い面白かったです~~。
本格的なSF作品でありながら、まさに中国!っていう感じが読んでて楽しかったし新鮮でした。

やっぱり、中国人って(他の国もでしょうが)、自国の歴史への思い入れって深い感じがしますよね。

私が中国文化に興味を持つ様になって10年ほどですが、その間にも、凄く変わりましたよね。

早く続編、読みたいですね!( ;∀;)