タクシー運転手 約束は海を越えて

택시운전사
2017年/韓国 (監)チャン・フン
(演)ソン・ガンホ トーマス・クレッチマン ユ・ヘジン リュ・ジュンデル
☆☆☆★★★

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1980年5月、韓国の全羅南道光州市で民主化を求める民衆蜂起のデモが起こる。学生や市民を中心としたデモは、戒厳令がひかれ銃撃戦をともなう武装闘争へと拡大していった。

この映画はその事件を背景に、実際にあった出来事を映画化した作品です。アマゾンプライムにて鑑賞。

ソウルのタクシー運転手、キム・マンソプは10万ウォンという多額の報酬につられ、ドイツ人記者のピーターを戒厳令下の光州まで連れて行く仕事を請け負う。検問所をかいくぐりながら光州へたどり着いた彼等が見たものは、軍による暴虐の数々だった。

最初はお金目当てだけだったキムも、その記録を世界に発信する必要を理解し、ピーターを追う政府の追っ手から守るために、熾烈なカーチェイスでソウルへと向かう・・。

公開時、とっても評判が良かった作品だったものの、劇場鑑賞を逃していた本作がアマゾンプライムにアップされました。ソン・ガンホの映画はほとんどはずれなしが定番になりつつありますよね。

スクリーンショット 2018-05-16 17.27.48.png

実は何年か前に、光州事件のドキュメンタリーをNHKだかで見ていた事もあり、この映画の世界の恐ろしさがよくわかりました。そもそも、1980年代にもなって、韓国でこれだけ非民主的な事が行われていたっていうだけで、本当に驚かされます。

光州事件については書いてると長くなるので、Wikiとかで調べてみて下さいませ。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%89%E5%B7%9E%E4%BA%8B%E4%BB%B6

無事にソウルにたどり着いたピーターは、自分の命の恩人でもあると言える運転手のキムに名前と住所をメモしてもらうが、それはウソの名前と住所だった。

それ以来、ピーター(実際はユルゲン・ヒンツペーターというドイツ人)はキム運転手を探し続けるもみつからず、2016年に亡くなる。

その後、この映画の公開によって、キム運転手(実名はキム・サボク)の息子が名乗りでてくれたそうなのですが、実はキム運転手は光州事件の4年後に癌で亡くなっていたのだそうです。

ユルゲン・ヒンツペーターとキム・サボク この写真を息子さんが持っていた事で間違いではないと確認されたそうです。

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オーソドックスに非常によく出来た作品ですので、未見の方は是非。映画自体も素晴らしいのですが、やっぱりこれは、ソン・ガンホの演技力と存在感あってこその成功作だとも思いました。

この映画のこの1曲 

オープニングでキム運転手が車の中で歌ってる歌謡曲。これ、チョー・ヨンピル(懐かしい!)の「おかっぱ頭」っていう曲だそうですよ!

택시운전사 OST 조용필 - 단발머리

https://www.youtube.com/watch?v=7L3KxL8EsJQ&t=93s


光州5・18 スタンダード・エディション [DVD] - イ・ジュンギ, キム・サンギョン, イ・ヨウォン, アン・ソンギ, パク・チョルミン, パク・ウォンサン, ソン・ジェホ, ソン・ビョンホ, ナ・ムニ, チョン・インギ, イ・オル, キム・ジフン
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この記事へのコメント

2020年06月26日 00:05
ごみつさん☆
NHKのドキュメンタリーもご覧になっていたのですね!?
それならより一層、切実に感じられたのではないでしょうか。
映画ではガンホの『いかにもいい加減な』性格が笑いもさそって、深刻さを緩和させていたけど、実際は昔から彼らは知り合いで、同じ目的を持ってソウルからタクシーを運転していたのだそうですね。
<1980年代にもなって>ですが、最近のアメリカの非人道的な事件からのデモ活動など見ていると、何も変わってないんだな~と思ってしまいました。
2020年06月26日 13:30
こんにちは!
この作品、なぜか川崎へ遠征してチネチッタで観ました。
ソン・ガンホの演技力に驚かされた最初の作品です。
久々の韓国映画だったのですが、そこまでやるのかとびっくりしつつ、エンタテインメント作品に徹する姿勢に心を動かされました。
カーチェイスの場面で、手に汗握って応援している自分に気づいたとき、「やられた~」と思いました。
NHKのドキュメンタリーも憶えていますが、この手のことは思いのほか簡単に起きてしまうのかも……とくに、こういう状況下では。
気をつけたいものです。
ごみつ
2020年06月26日 22:40
ノルウェーまだ~む 様

こんばんは。
光州事件のドキュメンタリーを見たのは、数年前なのですが、強く印象に残ってたので、この映画も見に行きたかったんですよね。プライムでやっと鑑賞出来ました。

そうそう、この映画、事実をかなり脚色してあるので、ホントはきちんと記事にも書きたかったのですが、なんかあやふやな内容になっちゃいましたね。(;^ω^)
実際のキム運転手は英語もペラペラで、ホテルの外国人用タクシーの運転手さんだったんですよね。

それと確かに最近のアメリカを見ても、いつ何がきっかけで、こういう事件が起きる可能性は現在でもあるんだな・・って感じます。
アメリカはホント、大変ですよね、今。(;´・ω・)
ごみつ
2020年06月26日 22:53
Tae さん

こんばんは。
Taeさんは劇場でご覧になったんですね!
これ、評判良かったわりに、ミニシアター系での上映が多くて、結局見に行けなかったのです。(;^ω^)

実話をベースにしながらも、うまく脚色して、娯楽映画として見どころたっぷりの映画になってましたよね。
それとやっぱりソン・ガンホの演技力ね。彼はいつでもホント、素晴らしいです。
タクシーのカーチェイスシーンはホント、感動しました。ただ犠牲になってくれた運転手たちの事が心配だったな~。

2020年06月27日 21:35
ごみつさん、こんばんは。
そうだ、この作品、見たいと思いつつ、まだ見ていませんでした。
アマゾンプライムから消えないうちに、早く見なくちゃ!

事件そのものだけでなく、ドイツ人記者とタクシー運転手も実在の方たちだったのですね。
お話をうかがって、ポルポト支配のカンボジアでアメリカ人記者とカンボジア人通訳の交流を描いたキリング・フィールドを思い出しました。
ごみつ
2020年06月28日 22:37
セレンディピティ さん

こんばんは。
「キリング・フィールド」ほどの地獄ではないですが、光州事件の場合、光州以外は全くの平和だったりするので、その異常さは際立った感じでした。

テーマは重たいですが、時にコミカルに、暖かいタッチの娯楽映画になってるので、みやすいと思います。

お時間とれたら是非是非。お勧めです。(*‘ω‘ *)