源氏物語 完全版 その2
源氏物語が、現代語訳であっても読み進められない大きな理由として、主語があいまいで、誰が何をしているのかがわからなくなってしまう事にもある様です。
御多分にもれず、私も何度もわからなくなり「誰だよ、このセリフ言ってんのは!?」とか「誰が訪ねてきたんだよ!?」となりがちだったので(笑)ガイド本も購入しました。
「源氏物語」(ビギナーズ・クラシックス日本の古典)角川ソフィア文庫
☆☆☆★★★

この本は帖毎の登場人物とその年齢、おおまかなあらすじ、ハイライトの文章を掲載してくれていて、本当に役立った1冊でした。登場人物の家系、人物相関図も掲載されていて、挿絵もたくさんあってとても良い本でした。
そもそも「源氏物語」の登場人物は正式な名前がないんですよね。光源氏とか葵上、藤壺の宮とか全てあだ名みたいなもので呼ばれるか役職名や位で呼ばれるのです。これが水商売の女性についている源氏名の由来です。
ただ2人だけちゃんと名前のある人がいて、光源氏の乳母の息子、藤原惟光と、光源氏の家来の源良清だけです。不思議ね。
紫式部の簡単な生涯の解説に加え、ちょっとしたミニ知識のページもあったのですが、特に驚いたのは帖毎につけられているマークだかシンボルみたいなデザインが、源氏香と言うものであるのを知った事でした。

これは香道の楽しみ方の一つで、香の組み合わせが表現されているんだそうです。なので、各帖にその物語の持つ香りがあるっていう事なんですよね。何という雅!ただ、これが成立したのは江戸時代なんだそうです。どんな香りなんだろう~~。
もう少し、源氏物語の世界をビジュアルで楽しみたいな~と思い、図書館で画集を借りてきて楽しみました。
絵巻で読む源氏物語: 毛利博物館所蔵「源氏物語絵巻」三弥井書店
☆☆☆★★★

これは毛利博物館に所蔵されている江戸時代初期の絵巻もの全帖を1冊にまとめた素敵な画集。あらすじも書かれているので、おさらいの様に絵とともにお話を再度楽しめました。
今は「あさきゆめみし」を少しづつ読んでて、今3巻目です。これも読み終わったら記事にしてみますが、少女漫画なので読みやすさではこれが一番でしょうね。内容が内容なんで、たまにレディコミっぽいシーンがあるのは仕方ないのですが、とても誠実な漫画化作品です。
さて、最後に恒例の好きな登場人物(女性)ベスト3を選んで、「源氏物語」のとりあえずの感想記事とさせていただきます。
1位 紫の上

少女誘拐されてきた妻。非の打ちどころのない素晴らしい女性で最後が可愛そうでした。少女の頃も可愛かったな~。「あさきゆめみし」より
2位 浮舟

しょっぱなから弱々しい上に、薫のライバルである匂宮にだまされた上に愛欲の虜になったりとイラツキ度高い女性なのですが、最終的な決断が潔くて良かったし、物語の締めくくりにあたりとても重要なキャラクターでした。
3位 夕顔

存在自体がはかなくてこの花の名前がとてもよくあう。光源氏との出会い方も含めて序盤でかなり心惹かれる女性。月岡芳年画。
日本の古典も面白いな。現代語訳でこれからも色々と読んでみようと思います。

大鏡 全現代語訳 (講談社学術文庫) - 保坂 弘司
御多分にもれず、私も何度もわからなくなり「誰だよ、このセリフ言ってんのは!?」とか「誰が訪ねてきたんだよ!?」となりがちだったので(笑)ガイド本も購入しました。
「源氏物語」(ビギナーズ・クラシックス日本の古典)角川ソフィア文庫
☆☆☆★★★

この本は帖毎の登場人物とその年齢、おおまかなあらすじ、ハイライトの文章を掲載してくれていて、本当に役立った1冊でした。登場人物の家系、人物相関図も掲載されていて、挿絵もたくさんあってとても良い本でした。
そもそも「源氏物語」の登場人物は正式な名前がないんですよね。光源氏とか葵上、藤壺の宮とか全てあだ名みたいなもので呼ばれるか役職名や位で呼ばれるのです。これが水商売の女性についている源氏名の由来です。
ただ2人だけちゃんと名前のある人がいて、光源氏の乳母の息子、藤原惟光と、光源氏の家来の源良清だけです。不思議ね。
紫式部の簡単な生涯の解説に加え、ちょっとしたミニ知識のページもあったのですが、特に驚いたのは帖毎につけられているマークだかシンボルみたいなデザインが、源氏香と言うものであるのを知った事でした。

これは香道の楽しみ方の一つで、香の組み合わせが表現されているんだそうです。なので、各帖にその物語の持つ香りがあるっていう事なんですよね。何という雅!ただ、これが成立したのは江戸時代なんだそうです。どんな香りなんだろう~~。
もう少し、源氏物語の世界をビジュアルで楽しみたいな~と思い、図書館で画集を借りてきて楽しみました。
絵巻で読む源氏物語: 毛利博物館所蔵「源氏物語絵巻」三弥井書店
☆☆☆★★★

これは毛利博物館に所蔵されている江戸時代初期の絵巻もの全帖を1冊にまとめた素敵な画集。あらすじも書かれているので、おさらいの様に絵とともにお話を再度楽しめました。
今は「あさきゆめみし」を少しづつ読んでて、今3巻目です。これも読み終わったら記事にしてみますが、少女漫画なので読みやすさではこれが一番でしょうね。内容が内容なんで、たまにレディコミっぽいシーンがあるのは仕方ないのですが、とても誠実な漫画化作品です。
さて、最後に恒例の好きな登場人物(女性)ベスト3を選んで、「源氏物語」のとりあえずの感想記事とさせていただきます。
1位 紫の上

少女誘拐されてきた妻。非の打ちどころのない素晴らしい女性で最後が可愛そうでした。少女の頃も可愛かったな~。「あさきゆめみし」より
2位 浮舟

しょっぱなから弱々しい上に、薫のライバルである匂宮にだまされた上に愛欲の虜になったりとイラツキ度高い女性なのですが、最終的な決断が潔くて良かったし、物語の締めくくりにあたりとても重要なキャラクターでした。
3位 夕顔

存在自体がはかなくてこの花の名前がとてもよくあう。光源氏との出会い方も含めて序盤でかなり心惹かれる女性。月岡芳年画。
日本の古典も面白いな。現代語訳でこれからも色々と読んでみようと思います。

大鏡 全現代語訳 (講談社学術文庫) - 保坂 弘司
この記事へのコメント
うわ~源氏物語は興味があってもなかなか手が出せずにいたら、更に物凄い長編と聞いてますますしり込みしてしまいそうです。
でも1000年も読み継がれるなんて、本当に凄いことです。
暗号のような香のマーク、見たことあるなぁ?と思ったら、習っているお茶の先生がお香の勉強を始めると物凄く深いから、さすがに足を踏み込めないと話していらしたのを思い出しました。物語や歴史の背景も含めて初めて判る香の世界、そして源氏物語の粋、見事ですよね☆
こんばんは。
「源氏物語」面白いですよ。お話が面白いので、世界に入り込めれば読み切れると思います。
1000年読み継がれてるのは、この面白さ故だと思います。
最近、角田光代さんの新しい現代語訳が出たりしてるし、他にもたくさんあるので、もしも機会ありましたら。
源氏香には私も驚きました。Wikiとか見てみると香道もかなり深いみたいですね。
「源氏物語」読んで、ちょっと世界が広がった気がしています。(*'ω'*)
源氏物語はやはり一回は原文で読んでおくべきですよね。難しいけど...
kinkachoは、六条御息所、朧月夜の君、朝顔の宮が好きですね。若い頃は紫の上、明石の君あたりだったのですが、年取って変わってきました。
こんばんは!
いや~、私は古文は無理だわ~。学生の頃、古文が嫌いでちゃんと勉強しなかったんですよね。大切な学びの時間をもったいない事をしてしまいました。
あ、でもね、先日「方丈記」を原文で読み切りました!これ短いし。後から現代語訳でチェックしましたが、勘違いのオンパレードでした。(笑)
「方丈記」も面白かったので後日記事にしてみます。
六条御息所はかわいそうなんだけどちょっと怖いんですよね~。紫の上も彼女の死霊に取りつかれちゃったし。
朧月夜はファムファタール、朝顔の宮はきちんと自分自身を持っているのが素晴らしいですよね。
こうしてコメントやりとりさせていただくと、源氏物語の女性キャラクターってバラエティーに富んでますよね。凄いね。(*‘∀‘)