戦国名臣列伝

宮城谷昌光 著 文藝春秋
☆☆☆★★★

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3年前に読んだ「春秋名臣列伝」の続編。読もう読もうと思ってあっという間に3年もたってしまいました。

「春秋名臣列伝」の記事
https://22596950.at.webry.info/201801/article_4.html

戦国時代はドラマや映画になっている事も多く、前作に比べるとほとんど知っている人物ばかりでとても読みやすかった。特に今、ドラマ「大秦帝国 昭王」見てるので余計によくわかって楽しかった。

宮城谷さんの文章も簡易で静謐な雰囲気。どんな心境であっても読み始めるとすぐに古代中国の世界に引き込まれ幸せな読書時間でした。

とりあげられている人物は下記の16人。

越の范蠡(はんれい)
魏の呉起(ごき)
斉の孫臏(そんびん)
秦の商鞅(しょうおう)
燕の蘇秦(そしん)
秦の魏冉(ぎぜん)
燕の楽毅(がっき)
斉の田単(でんたん)
楚の屈原(くつげん)
趙の藺相如(りんしょうじょ)
趙の廉頗(れんぱ)
趙の趙奢(ちょうしゃ)
秦の白起(はくき)
秦の范雎(はんしょ)
秦の呂不韋(りょふい)
秦の王翦(おうせん)

春秋と違って私でも知ってる有名な人物ばかり。なので、細かくは記述しませんが、この中で知らなかった魏の呉起と趙の趙奢の2人のみ覚書として簡単に記しておこうと思います。

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魏の呉起

呉起は孫武、孫臏と並んで兵家の代表的人物。著作に「呉子」(本人の著作かは不明らしい)が残るが、内容が非常に具体的なため、ストラテジーやタクティクスを内容のメインとする「孫氏の兵法」ほどは後世まで、また世界的には名を残さなかった。

彼は衛の人。色々あって魏の文侯のもとで将軍となる。現場主義で兵を大切にしたため兵卒に慕われ、魏は大いに安定した。しかし文侯が亡くなると佞臣の讒言により新王に排斥され、彼は楚の悼王のもとへ向かう。

楚は旧い体制を新しくできない超大国で多くの無駄が発生し国力が衰退の一途を辿っていた。その改革に着手した呉起は成果をあげるも悼王の死により、改革で権利をはく奪された勢力により誅殺される。

元の体制に戻った楚はその後滅亡まで衰退し続ける事となる。

趙の趙奢

趙は恵文王の時代に人材が揃い国が安定していた。この本にもラインアップされている藺相如、廉頗、そして趙奢の3人が揃っていた時代は、軍事大国となっていた秦も手出しが出来なかったそうです。

趙奢はもともとは徴税官で、税金を払わなかった平原君(恵文王の弟)を咎め配下の者9人を死罪とした。激怒した平原君だったが、趙奢より理路騒然と反論される。彼の勇気と見識に感心した平原君は恵文王に彼を推挙する。

国税管として就任した趙奢は、国庫を充実させ国力を増大させる。そんなある日、どの将軍も不可能として参戦を渋っていた戦に、「可」として名乗りをあげた彼は将軍として秦との戦へ向かい、秦軍を撃退した。(閼与の戦い)

ちょっとしたエピソードを書いてるだけでも楽しい!やっぱ春秋戦国、ホント好き。

これは文庫版もでていますのでご興味のある方は是非。私は続巻の「楚漢名臣列伝」を次に読むぞ~~。


孔丘 - 昌光, 宮城谷
孔丘 - 昌光, 宮城谷

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この記事へのコメント

lingmu
2021年01月05日 11:46
ごみつ様

明けましておめでとうございます。

私も「大秦帝国 昭王」を見るとき、ときどきこの本を参照していました。
今は、だいぶ忘れてしまっていますが、ドラマでは白起が印象に残っています。

情報によると、第4シリーズになる「大秦帝国之天下」が完成しているそうですね。ついに、始皇帝が出て来るようです。いつになったら見られるのか、とても楽しみです。

中国ドラマでは、今BSイレブンで「明蘭 才媛の春」を見ていますが、予想していたより面白いです。日本語の題名がちょっと変ですけど、原題は、実在の女性詩人の詩の一節らしいです。

時代は北宋、舞台は開封なので、水滸伝を思い出しますが、作風は全然違っていて、一人の女性の生きかたを描いたものです。

時代考証など、どうなのか分かりませんが、街の賑やかさ、お屋敷の造り、室内の優雅なしつらえ、もちろん衣装、それから茶道やお香といった令嬢の嗜みなど、中国的なものがたっぷり味わえるのも、楽しいところです。

撮影もなかなか良くて、室内の場面の陰影とか、ロウソクなどの明かりしかないわけですから、こんな風に薄暗かったのかなと、納得させられます。

また、登場人物も魅力的で、主人公の明蘭は、中級役人の家の娘ですが、母は側室なのであまり優遇されない中、目立たないように生きてきたのですが、とても聡明で、主張すべき事は主張する、しっかりした女性。

今はちょうど、明蘭の事を理解して助けてくれていた武官の男性と結婚したところです。その嫁ぎ先が複雑な家族関係で、姑やら義叔母やらに早速いじめられそうになりますが、立派に立ち向かっていきます。

これからどう展開するのか、楽しみです。半分ぐらい来たみたいですが、今から見ても楽しめると思いますので、よかったらどうぞ。
ごみつ
2021年01月06日 00:48
Lingmu 様

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

信念初コメント有難うございます。Lingmuさんもこれ読まれた事あるんですね!
簡潔にしてわかりやすい文章で凄く読みやすい本ですよね。

そうそう、ちょうど「昭王」に出てくる人物がたくさんピックアップされてるので、ドラマ鑑賞の参考になりそうです。
「大秦帝国」もいよいよ次の始皇帝で終わりですが、どんなドラマになってるんだろう~~。今から凄い楽しみです。

「明蘭~才媛の春」、良さそうですね。ウィリアム・フォンが出てるのね。中華歴史ドラマは(朝鮮も)衣装や、建築物、調度品、作法とか、見るべきところがいっぱいあってそれも鑑賞の楽しみの一つですよね。

照明に気を使っているのは凄いな。「源氏物語」読んでから、電気のなかった時代の夜の暗さはどれほどだったんだろう・・ってよく考える様になりました。
夜の暗さが表現しきれたら、歴史劇としてかなり上質だな!って思います。

途中からだとちょっと・・なので、機会があったら是非最初から見てみたいです。(*´ω`)
lingo
2021年01月06日 23:52
ごみつ様

そうですね。もう半分以上進んでますし、最初から見た方が絶対いいです。
明蘭の幼少期から始まるのですが、子役の明蘭の健気で可愛らしいこと!

ウイリアム・フォン、破天荒でいて心優しい夫を演じていて、とてもいいです。
調べてみたら、何と、「三体」の映画版に主人公役で出てるんですって。
びっくりしました。
ごみつ
2021年01月07日 23:11
Lingmu 様

ご返信有難うございます!

え~!ウィリアム・フォン、「三体」に出るんだ~。主役かな?

確かネットフリックスのドラマでしたよね。見たいけど、ネットフリックス入会するのはな~。
でも、どんな風に映像化してくるのか、すっごい楽しみですよね。

あの「三体」世界の仮想VRとかどう映像化すんだろう~。('Д')