2021年1月・2月に見た映画 その1 ハムレット

今年、1月~2月に見た映画は全部で7本だけなのですが、そのうちの3本が「ハムレット」なので、「ハムレット」だけでまとめてみました。

昨年の11月にゼッフィレッリ監督、メルギブ主演の「ハムレット」を見てから、けっこう「ハムレット」の物語が頭の中にあって、年があけてからレンタル出来る映画は全部借りてみたのです。

メルギブ「ハムレット」の記事
https://22596950.at.webry.info/202012/article_4.html

メルギブ"To Be Or Not To Be"シーン。
Mel Gibson - Hamlet's Soliloquy
https://www.youtube.com/watch?v=ei0fnP9s0KA

「ハムレット」
Hamlet
1997年/イギリス (監)ケネス・ブラナー
(演)ケネス・ブラナー ケイト・ウィンスレット ジュリー・クリスティー デレク・ジャコビ ビリー・クリスタル ジャック・レモン チャールトン・ヘストン ロビン・ウィリアムス ジョン・ギールグッド リチャード・アッテンボロー ジェラール・ドパルデュー コビー・スマルダーズ ルーファス・シーウェル マイケル・マロニー ティモショー・スポール ニコラス・ファレル リース・ディンズデール
☆☆☆★★★

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ウィリアム・シェイクスピアの「ハムレット」を、舞台を中世から19世紀に移し、絢爛豪華なタッチで映画化した作品。

これはケネス・ブラナー主演、監督なので多いに期待して見た作品。これは舞台のセリフを一切カットせずに映画化した完全版で、4時間超えの作品です。

オリジナル通りのストーリーを鑑賞出来たのはとても良かったのですが、舞台を19世紀にした事で、「何とな~く、違うな」っていう印象が否めない作品でした。

この映画で面白いのは、アメリカ人の俳優をたくさんキャスティングしているところ。印象的だったのは、旅芝居の座長をチャールトン・ヘストンが演じていたところで、彼の古典芝居のセリフが聞けます。っていうか、ここでヘストン、出てきてビックリですよ!(笑)

それと墓掘人のビリー・クリスタルがなかなか良かった。彼らしい、アメリカ人的な、飄々としたドライな感じがこの役にあってました。

それとノルウェーの王子、フォーティンブラスを演じてたのがルーファス・シーウェルでした!嬉しかった!

19世紀の貴族社会が舞台なので、何となくヴィスコンティ風味な感じもあり豪華な映像にしたのは、観客を4時間飽きさせないためのアレンジかなとも思いました。

さて、これはケネス・ブラナーの"To Be Or Not To be"シーンです。鏡の前での独白。


To be or not to be - Kenneth Branagh HD (HAMLET)
https://www.youtube.com/watch?v=SjuZq-8PUw0&t=105s


「ハムレット」
Hamlet
1947年/イギリス (監)ローレンス・オリヴィエ
(演)ローレンス・オリヴィエ ジーン・シモンズ ピーター・カッシング アンソニー・クエイル
☆☆☆☆

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これは再見。最初に見た時、大きな感動を覚えた作品でしたが、今回見ても凄かった。モノクロの陰鬱な映像、あらわれる父王の亡霊、王子ハムレットの苦悩。

やっぱり、「ハムレット」の舞台はデンマークじゃないとダメなんだなと思う。

それに何と言っても特筆すべきなのは、ローレンス・オリヴィエの演技の素晴らしさ。語られるセリフの英語の素晴らしさ、見事な感情表現。

映像化作品においては、他の追随を許さない感じです。

それとジーン・シモンズ演じるオフィーリアも私が観た範囲では彼女がベスト。この弱々しさ、女性らしさ、はかなさ、この感じが現代の女優には出せないんですよね、女性が強くなってるからね。

でもさ、その儚さがないと、狂気に至り花束とともに溺死する彼女の美しさは表現出来ない。それにしてもこのシーンの見事さは、ミレーの絵画を超える事はちょっとこれからもないでしょうね。

ところでこの映画、ピーター・カッシングがオズリック(調子こいた廷臣。決闘の審判する人)役で出てて驚きました。尚、めっちゃ脇役(兵隊役、顔わからない)でクリストファー・リーが出ててこれが映画デビューだそうですよ。

オリヴィエの"To Be Or Not To Be"シーン。ああ、何たる素晴らしさよ。まことに、このシーン、このセリフをどう表現するかが演出者の力量、演技者の演技力にかかってるなと感じます。

Hamlet - To be or not to be - Laurence Olivier
https://www.youtube.com/watch?v=EXqimTbXBIQ&t=55s

「ハムレット」
Hamlet
2000年/アメリカ (監)マイケル・アルメレイダ
(演)イーサン・ホーク カイル・マクラクラン サム・シェパード ジュリア・スタイルズ ビル・マーレイ リーヴ・シュレイバー 
☆☆☆★★

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さて、これはなかなかの問題作で、舞台を現代のニューヨークに変えたアメリカ映画です。

これはね・・意気込みは買うんだけど、ちょっと安っぽすぎませんか?としか言えない作品でした。

どんな話になってるかって言うと、デンマーク株式会社の社長が死に、その弟(カイル・マクラクラン)が次期社長となり、兄嫁を妻にする。

父親を深く愛していたハムレット(イーサン・ホーク)は、亡父(サム・シェパード)が霊となってあらわれ、自分の死の真相を知らされる・・っていうお話になってました。で、あれこれ破滅劇が続き、最後ノルウェー社に買収されちゃいます。

ところで、この映画、現代劇ですが、セリフはほぼオリジナルそのままなんですよ。この路線だったら、バズ・ラーマンの「ロミオとジュリエット」の方が圧倒的に傑作に仕上がってました。

変わった映画なので、ちょっと見てみても話のタネにはなると思います。イーサン・ホークは悪くなかったし、若い頃はやっぱハンサムだったな~と思いました。

イーサン・ホーク"To Be Or Not To Be"シーン

To Be or Not to Be Hawke
https://www.youtube.com/watch?v=VMxAvnTaw7A


「ハムレット」以外の残り4本はその2へ続きます。


シェイクスピア『ハムレット』 2014年12月 (100分 de 名著) - 河合 祥一郎
シェイクスピア『ハムレット』 2014年12月 (100分 de 名著) - 河合 祥一郎

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この記事へのコメント

kinkacho
2021年03月12日 20:39
ごみつさん、こんにちは。
ハムレット、シェイクスピア作品を見る上では外せない作品ですね。映画も沢山、舞台も沢山見てきました。
取り上げられてる三作では、ブラナー版とオリビエ版は見ています。ブラナー版は完全版として価値があるのですが、作品としてはオリビエ版が素晴らしいと思います。ブラナー版は期待して見たけど、見ながらオリビエ版の勝ちと思っていた記憶があります。
ホーク版は未見です。なんだかキャストは心動くものがあるのですが、設定が無理かも...です。
ごみつ
2021年03月12日 21:44
Kinkacho さん

こんばんは。
コメント有難うございます。

シェイクスピアの作品、そんなには見てないけど、やっぱりこの「ハムレット」は最高傑作なんじゃないでしょうか。

前にも書きましたが、いつか舞台も見たいな。ただ英語で見たいのでそういう来日公演ないかな。(字幕必須ですが)

ブラナーのは決して悪くないのですが、やっぱりオリヴィエのにはかないませんね。
オリヴィエ映画では「ヘンリー5世」もすっごい良かったんですよね。「ヘンリー5世」のブラナー版も早く見なくちゃ。

今年はシェイクスピア映画たくさん見たいな。

とりあえずドラマ「ホロウ・クラウン」をDVDレンタルしています。スターがいっぱい出てるし見るのが楽しみです。
2021年03月22日 19:37
こんばんは。
「ハムレット」尽くし~!!いいですね♡
ローレンス・オリヴィエのハムレット、素晴らしいですよね。こちらで記事を読んで再見したくなりました。

>この弱々しさ、女性らしさ、はかなさ、この感じが現代の女優には出せないんですよね、女性が強くなってるからね。

そうですね!2018年の作品「オフィーリア奪われた王国」とかは、オフィーリアの視点からの物語で、デイジー・リドリーが演じたオフィーリアはまさに強いヒロインでした。

イーサン・ホークのハムレットも昔観たと思うのですが、記憶が薄い~(>_<)イーサン大好きなので、こちらも再見してみたいです。


ごみつ
2021年03月23日 23:20
瞳 さん

こんばんは。
何となく色んなハムレットが見てみたくなって幾つかレンタルしてみました。

幾つも見てストーリーやセリフ、登場人物なんかが頭に入ってくると、それぞれの作品ごとの表現の仕方を見比べるのが楽しかったです。

オリヴィエのはご覧になった事あるんですね!やっぱ今のところ、これが最高作品だと思いました。

イーサン・ホークのはすごくつまらなかったので、記憶が薄れてるのわかります~。
イーサンはなかなか良かったんですけどね~。

「オフィーリア奪われた王国」はレンタル作品チェックしてる時に見つけてました。こっちも見てみようかな。

あとね、中国映画で「女帝・エンペラー」っていうのが「ハムレット」の脚色作品なんですよね。これはガートルード(ハムレットの母)を主役においてるとの事で、こっちもいずれ見てみるつもりです。(*'ω'*)