天空の星たちへ

今日、テレビでニュースを見ていたら、日航ジャンボ機墜落事故から36年目を迎えた追悼式の様子がながれていました。

実はこの事故に関する書籍(シリーズ)を5冊、かなり前に読み終えていたのですが、内容の重さからなかなか記事に出来ずにいました。このニュースに背中を押される感じで、簡単にこの書籍と、著者が主張なさっている事をご紹介まで。

日航ジャンボ機墜落事故 wikipedia (一般に認識されている事実)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%88%AA%E7%A9%BA123%E4%BE%BF%E5%A2%9C%E8%90%BD%E4%BA%8B%E6%95%85

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著者の青山透子さんは、元日本航空の客室乗務員だった方で、御巣鷹山の事故では多くの同僚、先輩クルーを亡くされています。

2010年に執筆された「日航123便 あの日の記憶 天空の星たちへ」(マガジンランド刊行)は、墜落から25年を迎えるにあたって、ともに働いた当時の記憶とともに、クルーたちへの追悼の気持ちを書き始めたそうなのですが、事故の経緯を調べていくうちに、発表されている内容に大きな疑問を抱く様になっていきます。

それはやがて、「これは事故ではなく事件だ」という確信に変わっていくのですが、その調査の記録がこの一連のシリーズです。(出版社も河出書房に移行しました。)

「日航123便墜落 疑惑のはじまり ~天空の星たちへ~」

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なぜ墜落事故が起きたのか、25年経っても消えない疑問。当時の新聞から見えてくる真実。現場となった上野村の元村長、地元消防団員、歯科医師ら、当時を知る関係者への取材を含めた長編ノンフィクション。(Book Data)

この本に全ての疑問のはじまりが記されています。日航機の墜落機体が見つかったのは、墜落の翌日とされていますが、現場の上野村の人達はすぐに「飛行機が落ちた」と連絡をしていたにも関わらず、それが報道でとりあげられる事がなかったそうです。

村人達が現場に向かう途中、上から降りてきた自衛隊員に出くわしたこと。これは何かの隠蔽工作がされたのではないか?

また遺体を検視した医者達が言った「航空燃料っていうのは凄い燃焼力なんですね」という言葉。実際に一部の遺体は炭化するほどに燃えてしまっていた。しかし、航空燃料は灯油と同じ性質のもので、それほどの燃焼力はないのだそうです。

では何故、これほどまでに黒こげになっていたのか。

そのほか、様々な要因から著者の青山透子さんは、これはただの事故ではないと感じ、仲間たち、そして亡くなった乗客たちのために、真相を解明する事を決意されるんですよね。


「日航123便墜落の新事実 目撃証言から真相に迫る」

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事故ではなく事件か!?墜落現場特定と救助はなぜ遅れたのか。目撃された戦闘機の追尾―あの事故で仲間を失った元客室乗務員が解き明かす!鎮魂のノンフィクション。(Book Data)

この巻では、さらに取材をすすめ、様々な証言を集めていくのですが、そこで衝撃の新事実に向かい合う事になります。

墜落しそうなジャンボの後を2機の戦闘機が途中まで着いていっていた事、別の証言では、何かオレンジ色の小さな飛行物体がジャンボの後ろを飛んでいた。

ここから、青山さんは、この事故は、その時に相模湾で行われていた自衛隊の訓練用ミサイル(爆発はしない)によるものだという仮説を考え始めます。


「日航123便墜落 遺物は真相を語る」

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あの事故の背景に何があったのか―ミサイル開発、追尾するファントム機、赤い物体、機長の制服の行方…御巣鷹の尾根で、遺体は何を訴えていたのか、さらに遺物の化学分析から何が見えてくるのか。徹底的な調査でさらに事態の真相に迫る、告発のノンフィクション第三弾。(Book Data)

さらに残された遺物から、前回の仮設を裏付けしていく証拠を集め検証していきます。乗客の遺留物のカメラから、窓の外にか赤い物体が写っている写真を入手。

もうここにきて、本当に恐ろしくなってきます。もしも仮設が正しいのであれば、米軍がからんでいる事もあり、これは国家単位で隠蔽工作をされた事件だと言えるのです。


「日航123便 墜落の波紋 そして法廷へ」


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御巣鷹の尾根に墜落した日航ジャンボ機は、22名の外国人被害者のみならず、また別に英国人女性遺族の運命をも翻弄した。その後の人生を狂わせられた彼女を訪ねて著者はイギリスへ―。彼女との出会いを含めて「情報公開」の方向から、新たなる真相解明に向けて、法廷への道を一歩踏み出す。最新ノンフィクション。(Book Data)

日航機には22名の外国人も乗っていた。その遺族を訪ねて著者は英国へ向かう。新たなネットワークを築く事で、情報公開を求めた裁判を起こす準備をはじめます。何とボイスレコーダー他の情報は一般に公開されていないんですね。

日本政府が証拠隠しのために行う「機密文書の廃棄」をされてしまう前にと、奮闘される青山さんの姿には本当に頭がさがる思いがします。


「日航123便墜落 圧力隔壁説をくつがえす」


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事故調査報告書の別冊に、隠すかのように記された決定的な新事実。「異常外力着力点」とは何か?真相を暴く、決定版!!これは「事故」ではない、「事件」だ! (Book Data)

一般には事故の原因は圧力隔壁の異常だとされ、ボーイング社の修理ミスとされていますが、青山さんは10年以上におよぶ長い調査の中で、それが原因ではないと確信していきます。

そして発見した「異常外力着力点」という報告。これは何かが機体にぶつかった事をあらわしている。青山透子さんは、十分に証拠を集めた上で裁判に持ち込む予定です。


青山透子さんのブログ 青山透子公式サイト日航123便墜落の真相

https://tenku123.hateblo.jp/

私には何か真実で、何は嘘なのかはわからないけれど、著者の青山さんの信念と情熱だけは信じられます。どの様な決着になるのか、最後まで応援して見守っていきたいと思う。


墜落の村 ---御巣鷹山日航機墜落事故をめぐる人びと - 飯塚 訓
墜落の村 ---御巣鷹山日航機墜落事故をめぐる人びと - 飯塚 訓

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この記事へのコメント

2021年08月13日 09:25
ごみつさん、おはようございます。
毎年、この時期になるとこの衝撃的な事故を思い出します。
私は、山崎豊子さんの「沈まぬ太陽」を読んで、それが真相だと思い込んでいましたが、実はもっと深い闇が隠されていたということでしょうか。
ごみつさんが今回ご紹介くださった、このシリーズのことは存じませんでした。
山崎豊子さんも、彼女のことですから相当念入りに取材を進めていたと思いますが、その彼女でさえもほんとうの真実にまでたどりつけなかったのか、あるいは闇に触れながら裏付けできなくて書けなかったのか、それともあえて触れなかったのか、作品自体が小説の形をとっているので、彼女自身がフィクションで付け加えた部分もあると思いますし、今となっては確かめようがありませんが...。
いずれにしても興味深いです。
2021年08月13日 12:22
ごみつさん☆
えっ・・・これは全く知りませんでした。これが事実とすると衝撃的なことですね?
私は映画「クライマーズ・ハイ」と原作で事故の事実に加え、報道の大変さを知ったように思っていましたが、あの作品でもなかなか現地へ行かせてもらえないシーンありましたから、もしかしたらその裏にはこのような事実が隠されていたのかもしれませんね・・・

国家的な事に一般市民が巻き込まれたのだとしたら、それは本当に恐ろしい事実です。とても興味深い記事、ありがとうございました。
ごみつ
2021年08月14日 01:06
セレンディピティ さん

こんばんは。

5作目が発売された頃、お店で「青山透子さんの新作ある?」って聞かれたのが、このシリーズとの出会いでした。

それまでは私もこんな疑惑に関しては全く知りませんでしたし、そもそも青山さん自身も25年目をきっかけに追悼本を出そうと思うまでは、報道を信じて疑ってもいなかったそうです。

スタートが遅すぎたけど、もしも真実を明らかに出来るならそうすべきだと思う。でも、事が事だけにそうすんなりとはいかないんじゃないかな・・。衝撃が大きすぎますしね。

山崎豊子さんの「沈まぬ太陽」は、テーマが違っているので、事故の原因は深く調査しなかったのかもしれませんね。もし不審な点に気が付いてもどうしようもなかったでしょうし。

青山さんは同じ客室乗務員で、亡くなった方達のほとんどと深い関係があったので、それが大きなモチベーションになっているんだと思います。

1作目だけは文庫にもなってます。けっこう衝撃をうけると思いますよ。(゚Д゚;)
ごみつ
2021年08月14日 01:18
ノルウェーまだ~む 様

こんばんは。

「クライマーズ・ハイ」は報道がテーマで、これも(映画だけですが)面白かったな~。

私もつい最近までこんな疑惑があるなんてちっとも知りませんでした。普通は報道や政府の発表を疑ったりなんてしませんもんね。

それにしても、青山さんが疑っている内容がその通りなのだとしたら大変な問題になると思う。
彼女の主張(事故の全てのデータの開示)を国が受け入れるかどうか、これは難関だと読みながら思いました。

9.11の世界貿易センタービルの倒壊も、専門家が「あれは飛行機衝突によるものではない。絶対に制御解体だ。」って主張しているドキュメンタリーを見ました。

あれこそ決してそれを認める事はないんじゃないかな。「じゃあ誰が制御解体したの?」っていう話になったら、アメリカは大変な事になっちゃうから。(-_-;)

こういうのって恐ろしいですね・・。
2021年08月15日 19:25
ごみつさん、こんばんは。

どんな人間でも、人に支えられて生きているので、守られる立場程に、何が正しいかを追求しないとで、映画「クライマーズ・ハイ」では、そうしたジャーナリズムの物語としては、物書きとしての原点が描かれていると思いました。誰が書いて良く、聞いてはいけない人も居ないと思いますので、ジャーナリズムも周りや社会から影響を受けるものと思います。むしろ、変化や世論を捉えるには、敏感なくらいで良いと思いますね。
ごみつ
2021年08月16日 23:25
隆 様

こんばんは。

「クライマーズ・ハイ」は見たのがかなり前なので、ディテールはほとんど忘れてしまったのですが、感動したのは憶えています。

映画「沈まぬ太陽」はご覧になりましたか?御巣鷹山関連の映画としてはこっちも凄かったです。これは原作も読みました。こっちはモデルとなる人がいて、その人の人生ドラマと、日航内部のどうしようもない状況がテーマでした。

「クライマーズ・ハイ」は原作も読んでみようかな~。映画も機会あったらもう一度みなおしてみたくなりました。
kinkacho
2021年08月18日 18:34
ごみつさん、こんにちは。
事故なのか事件なのか、とても重いテーマですよね。
36年経ったとは言え、まだまだ関係者も存命だし、安易には意見を述べられないような気がします。
つい先日、野田秀樹の新作「フエイクスピア」という作品を見たのですが、根底にこの日航機墜落のボイスレコーダー話があって、ちょっと複雑な気分になったところでした。
ごみつ
2021年08月18日 23:13
Kinkacho さん

こんばんは。

そうなんですよ、これどういう風に記事にしようか、けっこう迷いました。

私には、これが事故なのか事件なのか判断のしようがないし、とは言え、著者が時間をかけてリサーチしてきた事も決して嘘とは思えないし。

真実が明らかになれば良い!という憤りの気持ちと、これの真相が暴かれたら大変な事になるっていう気持ちと揺れ動きつつの読書でした。

墜落寸前までのボイスレコーダーって(修正を加えられたみたいですが)、ニュースで流れた事があるんですよね。youtubeでそれを私も聞いたのですが、いざ探すとみつからなくて、今回(-_-;)の記事にはアップできませんでした。消されちゃったのかな~。(-_-;)